「がんのせいで、すごく身体も痛かったでしょうに、『痛い』とか『苦しい』とか、最後まで言わなかったんです。希林さんはそんな人でした……」

 

そう語るのは、俳優・本木雅弘(52)の実母・Aさん。

 

本木が樹木さんの長女でエッセイストの内田也哉子(42)と結婚したのは’95年のこと。

 

「也哉子さんは1人娘でした。結婚にあたっては、樹木さんが本木に『財産はないけれど、滅んでしまうかもしれない内田家を救って』と、内田家に婿養子に入ることを頼んだそうです」(前出・芸能関係者)

 

本木の両親は埼玉県で農業をしている。水田や畑に囲まれて育った本木の人柄について、樹木さんは本誌のインタビューで次のように語っている。

 

《どこか人間を信用しているというか、地球を信用しているというかね。そこで育った本木クンも、毎年作物を作っているというご両親も素晴らしいなと思って》(本誌’95年7月18日号)

 

Aさんと樹木さんが最後に話したのは、樹木さんが亡くなる2週間ほど前だったという。Aさんは語る。

 

「ずっと心配していたのですが、9月に入ったばかりのころ、病院にいた也哉子さんから連絡あったのです。『いまなら意識がしっかりしていて話もできますから』、そんな内容だったと思います。スマホのテレビ電話で、短い時間でしたけれど、お互いに顔を見てお話をすることができました。樹木さんは『ありがとう』と言ってくださいました」

 

――それは雅弘さんを婿養子にしてくれたことへの感謝だったのでしょうか?

 

「そうですね。婿養子の話が出たときに、希林さんは『雅弘さんをずっと大事にしますから』と、おっしゃって、その言葉どおり、雅弘にずっと良くしてくださいました。私は実母、樹木さんは義母という立場でした が、息子を想う気持ちはまったく同じだったと思います。そんなことを最後にお話しできて良かったです」

 

樹木さんが荼毘にふされた後、Aさんは樹木さんの自宅を訪れたという。

 

「希林さんは、ふだんは孫たちの話もあまりしなかったと思うんです。でも、やっぱり大好きだったんですね。希林さんの家中に、3人の孫たちとの写真とか、誕生日にもらったメッセージカードとか貼ってあったんです。孫たちが私にも1枚1枚説明してくれました」

 

孫たちからの“ラブレター”は、14年にもおよぶ長い闘病の支えになっていたのだ。