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真夏のような暑さを記録した5月10日、東京郊外にある廃校で映画『星屑の町』の撮影が行われていた。昭和の薫りが漂う木造校舎の小学校旧分校。そこに“のん”こと、能年玲奈(25)の姿があった。

 

4月30日、同作にヒロインとして出演することが報じられたのん。14年12月公開の『海月姫』以来4年ぶりの抜擢とあって、現場でも気合十分のようだ。のんは照り付ける日差しのなか、30分以上何度もブランコをこぎ続ける。それでも彼女は最後まで笑顔を絶やさず撮影に臨んでいた――。

 

驚くほどの奮闘ぶりを見せるのん。理由は、念願の映画出演がかなったからというだけではなかった。“ある人物”に元気を届けたいという思いが胸に秘められていたのだ。

 

「実は先日、のんさんのおばあさんが脳梗塞で入院してしまったんです。もう70歳をすぎていますからね。命に別状はなかったものの、後遺症が残ってしまったそうです。現在は退院して、別の病院でリハビリに励んでいます。のんさんのお父さんは長男なので、頻繁に病院に通っているみたいです。自宅には三男、つまりのんさんの叔父さんが住んで留守を守っています」(のんの知人)

 

本誌が昨年10月に取材した際、祖母は元気に孫への想いを語っていた。

 

「大事なのはあの子が生き生きとした姿でいられるかどうかだけです。玲奈には自由に好きなことをやってほしいし、これからもいろんな挑戦をしてくれるはず。私はそれを見届けるため、あと10年は長生きしないといけないなと思っています」

 

そんな孫を応援し続けた祖母が、まさかの緊急入院――。記者は、兵庫県にある祖母の自宅へと向かった。すると夕方になって、のんの叔父が戻ってきた。祖母の病状を尋ねたところ、叔父はこう答えた。

 

「そうです、脳梗塞で2月に入院しまして……。でも、元気なことは元気なんですよ。普通に話したりできますから。ただリハビリが必要と言われたので、専門の病院へ転院したんです」

 

祖母の入院を聞かされたのんは、すぐさま病院へと駆けつけたという。

 

「連絡したらすぐお見舞いに来てくれたみたいです。私は会えなかったのですが、母が『玲奈が来てくれたんや』と言っていました。来てくれたことは、うれしかったと思いますよ。玲奈の活躍を見るとが、母にとってのいちばんの楽しみですからね……」

 

前回の取材時も、祖母はNHK朝ドラ『あまちゃん』の再放送を何度も見ていると語っていた。自分が活躍することが、祖母に元気を与えるはず。見舞いに訪れた彼女はそう決意し、病室から撮影現場へと向かったのだ。叔父はこう語る。

 

「これまでも母はいつも玲奈の活躍を見ては、『ようがんばってるなぁ』と言って喜んでいました。音楽を始めたときは、ステージを楽しみにしていました。映画に出るとなると、同じように公開を心待ちにしていました。そんな母だから、今回の映画出演が決まったことも喜んでいると思います。あの子ががんばってくれることが、何より母のリハビリの励みにもなるはずです」

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