NEWSのメンバーだった手越祐也さん(32)が事務所を独立し、会見を開いたのが6月23日。その模様は自身のYouTubeで配信され、1週間で982万回再生を突破しました。
同時に開設したTwitterのフォロワー数も7月1日時点で130万人。芸能人の独立としては、かなり好調なスタートを切っています。
いっぽう、芸能界からの批判の声は大きいようです。
坂上忍さん(53)は出演したワイドショーで「ご本人的には円満退所ということでいいんですか? 事務所サイドの立場に立ったら、もう少し筋の通し方ないのって気になるんじゃないのって思っちゃうんですよね」とコメント。
またアナウンサーの安藤優子さん(61)は「神経を逆なでされる感じがしました」と一刀両断。節度ある大人としてあの会見はどうなのかといった声が多数聞こえてきます。
以前、筆者は「手越祐也はだから危うい フリーランス時代に成功する人しない人」という記事で“芸能人の独立で成功するためには3つの要素が欠かせない”と話しました。
<独立して成功している人の3条件>
・元々固定ファンや熱烈なファンがいてネームバリューがある人
・キャラややりたい事がハッキリしている人
・自己プロデュースがうまい人
いっぽう、独立でダメになる人には“だらしなさ”が事務所の後ろ盾がなくなったことで目立ってしまう人と上げました。
手越さんはどちらの要素も持っているので(厳密にはだらしないのではなく、ガマンができないだけかもしれません)、今後はそのネガティブな部分がファンによってうまくフォローされていけば安泰ではと予想しています。
ただ会見やここ数日でアップされたYouTube動画を見ていると、ちょっとだけ違和感があるのです。それは「彼は元アイドルのタレントなの……か?」という違和感です。
■タレントというより自己啓発系文化人?
彼の熱意や明るさ、トーク力は言うまでもなく人に価値を与える特別なものです。だからこそこうして独立騒動と同時に多くの人の注目を集め、賛否はあれど、多くの人を比較的ポジティブに引きつけているのでしょう。
ただそのひきつけ方がなんかこう、自己啓発系文化人っぽいのは気のせいでしょうか。
また1点、気になることがあります。それは彼のトークの中に「大好き」「絶対」といったフレーズが多用されていることです。
心理学的には、「絶対」といった強い言い切りや「“大”好き」といった過剰な気持ちの表現を多用する人は感情的で短絡的な性格であるといった見方をします。
おそらく彼の心の中は、本人が語る以上に不安でいっぱいなのでしょう。だからこそ、こういったフレーズがより多く出ているのではないかと思います。
しかし結果として「絶対に成功する」「大好きだから」といったフレーズが多く出るほど、彼の言葉が熱だけ先行する自己啓発系文化人っぽく見えてしまうのは私だけでしょうか……。
■新規ファンをどう獲得し続けるか
リスクを追ってでもとんがったことをしようとする彼は、とても応援したくなります。もちろん退所時の対応については、稚拙な部分も感じます。しか、まあでもそれも彼らしいといえば、彼らしいのかもしれません。
7月1日は奇しくもモデルのローラさん(30)、タレントで実業家の神田うのさん(45)、歌手の高橋優さん(36)などなど、多数の芸能人が事務所を独立した日になりました。
止まらない芸能人の独立ブーム。裸一貫でテレビやネットに出演し、自由に才能を発揮していく時代です。一体、どんな人が輝きの中心でいられるのか。そしてその中心で手越祐也という1人の星は存在感を出し、ファンを獲得し続けることができるのでしょうか。
(文:おおしまりえ)