「そうですね、店を閉めたのは事実です。今年3月から休業しており、そのまま6月末に(部屋の賃貸)契約を終了しました。理由ですか? お客さんが来なくなってしまって、経済的にいきづまってしまったから、ということではありません。

 

5月ごろからでしょうか、今後、お店をどうしようか迷い始めたんです。新型コロナウイルスの問題は長期化するかもしれないし、お店を再開したとしても、万が一お客さんを感染させてしまったら申し訳ないって……。

 

うちのお客さんは昔から通ってくださっている方たちが多いのです。閉めるのはつらいけれど、家族のような人たちの健康や命には代えられません。もしそういったことが起こったら、翔子にも迷惑をかけますしね」

 

――翔子さんもときどきお店に遊びに来てくれたそうですね。

 

「私の誕生日には駆けつけてくれました。夢を売るお仕事なので、“永遠の29歳”です。いまでは娘より年下ですよ(笑)。閉店のことを翔子に伝えたときは、ねぎらってくれました。『残念だけど仕方がないね。ママ、長い間、本当におつかれさまでした。コロナが落ち着いたら、おつかれさま会をしなくちゃね』って」

 

――今後のご予定は?

 

「長年働いてきましたから、いまはちょっと休もうかと思っています。ただ安全に旅行ができるようになったら、娘と2人で出かけたいですね。ハワイとか、国内の温泉とか……」

 

長年守ってきた店の幕引きに、少し気落ちしている様子の桂子さんだったが、娘との旅行の話題になると、声にも明るさが戻ってきた。中川家のルールだった毎年の旅行は、いまも母娘の“元気の源”なのだろう。

 

「女性自身」2020年7月21日号 掲載

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