春名風花 中傷相手との苦闘10年…示談成立で「抑止力に」の願い

SNSの書き込みで名誉を棄損されたとして今年1月、投稿者に慰謝料など265万4,000円を求める訴訟を提起した女優の春名風花(19)。被告である投稿者1人と示談が成立したと、7月20日にYouTubeで報告した。

 

5月下旬にプロレスラーの木村花さん(享年22)が亡くなったことで、誹謗中傷に対する社会的な議論が高まっている。7月10日には、総務省で匿名投稿者の情報を得る「新たな裁判手続き」が提案された。そのようななか、春名の報告は“大きな進歩”として注目が集まっている。

 

弁護士ドットコムニュースによると、「彼女の両親自体が失敗作」など春名の両親に中傷を行った投稿者を対象にしたという。「顔の見えない相手」との闘いは、およそ10年にも及んだ。春名が弁護士に依頼したのは18年10月。精神的ダメージに悩まされながらも、懸命な努力が実を結んだ。

 

「春名さんがTwitterを始めたのは9歳。社会問題に関する鋭い視点に注目が集まるいっぽう、彼女を中傷する投稿も目立つように。実家の住所を晒されるなど、その被害は日ごとに悪質化。16年には出演する劇場などに爆破予告をされ、仕事にも支障をきたすようになりました。被害届を出すなど幾度も警察に助けを求めましたが、『取り合ってもらえなかった』と落胆。ついに提訴を決意し、アルバイトで稼いだお金や貯金を裁判費用に充てたそうです」(全国紙記者)

 

春名によると、弁護士に依頼してからTwitterなどプロバイダ4社に対して、投稿者の氏名や住所を特定する「発信者情報開示請求訴訟」を申し立てた。19年11月に投稿者の情報が開示され、ようやく民事訴訟にこぎ着けた。

 

「もともと発信者情報開示請求訴訟を申し立てた後に、投稿者が示談を申し出たそうです。しかし投稿者は『示談金は払えない』と、納得のいかない主張を繰り返したといいます。春名さんは反省が見えない相手に対して、氏名が公表され前科がつく刑事告訴を決断。春名さんは訴えることで、『中傷を行う人への抑止力になる』と強い意志を貫きました」(前出・全国紙記者)

 

春名は、20年1月に神奈川県警に告訴。一度は告訴状を送り返されたものの、20年2月に受理された。ところが家宅捜査と取り調べが始まる直前に、相手側から「示談金を支払うので告訴を取り下げてほしい」と申し出があったというのだ。

 

はじめは示談を拒否していたが、現行の法律では軽微な罰で終わると知ったという春名。「お金という目に見えるものを失うことでしか、『あなたのしたことが悪いことです』と教えられる手段がないのかもしれない」と、相手側が315万4,000円を支払うことで示談を受け入れたという。

 

動画の最後では、「私は死にません。誹謗中傷されてそれで何かが変わるなんて悔しすぎます」とコメント。「必ず生きて、生きたまま未来を変えたい」とも語り、「何を言われても何度転ばされても私は役者になるし、夢も未来も諦めない」と強調した。

 

春名の元には、その努力を労う声が寄せられている。

 

《これを機にネットの世界でも自分の発言に責任を持つ人が増えると良いですね! 長い間、お疲れさまでした 勇気ある行動だったと思います》
《お疲れ様でした…よかった、本当によかった。きっとこれはいろんな人の励みになるはず》
《まずはお疲れさまです。ここまでの道のりは辛く長かったと思いますが、この結果が今後の抑止力となる事を切実に願っています。もっと優しい世界になるといいなあ》

関連カテゴリー: