それが、三浦さんの最後の公の場となった。亡くなる10日前のことだった――。

 

三浦さんが亡くなった3日後、有村はインスタを更新して青空の写真をアップするとともに、《優しい春馬さん 深呼吸、してくださいね どうか、朗らかに 永遠に》とつづり、三浦さんを悼んだ。番組関係者は言う。

 

「撮影中、3人で手を取り合うシーンがあったのですが、実は有村さんのアドリブだったんです。戦時の緊迫下、兄弟で戦争の話に没頭するなか、彼女が『戦後のことは考えてないのか!』と叱咤する重要なシーンです。彼女が台本には書いていないながらも、2人に“どうしても生きていてほしい”と手をとって温もりを伝える演技を、三浦さんが絶賛していたんです」

 

8月8日、有村は『土曜スタジオパーク』(NHK総合)に生出演すると、三浦さんとの共演を涙ながらにこう振り返った。

 

「春馬さんは自分自身が『これいい』と思ったら必ず伝えてくれるんです。(手をつなぐ)シーンが終わった日もわざわざ連絡を下さって『刺激をもらった。学ばせてもらった』って、背中を押してくれる一言を必ず掛けられるような方でした――」

 

前出のドラマ関係者はこう語る。

 

「演技に悩みがちだった彼女は、三浦さんの激励を受け、“自分らしく演じる楽しさ”に再度、気づかされたそうです。その矢先、三浦さんの突然の訃報が……。悲しみに暮れ、ほとんど眠れぬ日々が続いていたそうです。今回の2年ぶりの連ドラで、ふだんの自分とは異なる“明るい私”を演じることになり、“今は亡き三浦さんのためにも、前を向いて演技の道を続けよう”、そう強く決心したといいます」

 

10月28日、当初は年内を予定していた三浦さんの「お別れの会」が来年7月を目安に延期になったことが発表された。だが、有村の記憶には、いまも三浦さんと共有した「手の温もり」が残り続けていた――。

 

「女性自身」2020年11月17日号 掲載

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