テレビとの決定的な違いとして、制作スタッフを悩ませているのは、事務所や本人のチェックが入ることだ。基本的にテレビのバラエティ番組などは、収録後の確認、修正は行われない。それに比べYouTubeチャンネルは、本人、事務所スタッフなどチェックが多いのだ。
「特に大変と言われているのが、アイドルの肌修正。事務所から修正指示が入りますが、テレビCMのようにきれいに修正するのは予算的にも無理。それでも要求されるので、たとえばニキビやアザが顔の右側にあれば顔の左側が映ったカットのみを使います。あとは、明るさ修正で全体を白く飛ばすしかない。顔に合わせて白く飛ばすと、一緒に映っている料理などはほとんど見えないんですが(笑)、それでも事務所が強行させるパターンもあります」
ほかにも、本人の意思を尊重した結果、事務所から修正が入り、その指示に従ったら今度は本人が気に食わず再度修正することになるケースも。さらに最終チェックで事務所の社長がNGを出してくる場合もあるという。YouTubeに慣れていない事務所のチェックが入ることによって、制作側には大きな手間がかかっている。