『ドッキリGP』の動物の扱い方には、専門家が警鐘を鳴らしたことも。(※画像はイメージです) 画像を見る

人気バラエティ番組「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」(フジテレビ系)で行われた企画に、「動物虐待ではないか?」と批判が集まっている。

 

物議を醸したのは、10月9日放送回の「大トロ幅跳びチャレンジ」と題された企画。離れた台の上にマグロの大トロを置き、匂いで引き寄せた何匹もの野良猫に“幅跳び”させ、ジャンプ力を試そうというもの。1メートルの距離からスタートした幅跳びは、ネコが成功して大トロにありつくたびに距離を10センチずつ広げ、“大トロ幅跳び”を何度も繰り返させていた。

 

それだけではなく、「大トロの壁クライミング」という企画も続いて実行。こちらでは垂直方向の壁の上に大トロの切り身を置き、猫が縦方向に駆け上がる高さを比べた。こちらも成功するごとに壁を高くし、猫に挑戦させていた。

 

ジャンプ後の着地時のショックを吸収するよう、企画で使用された台や壁はスポンジ製だと説明が入るなど、猫に“配慮”されていたように見える2つの企画。しかし、一部の視聴者からは猫に大トロを与えることの不適切さを問う声が相次いだ。

 

《ドッキリGP。。ネコ、あんなに大トロ食べたらお腹壊すんじゃなかろうか。。(*_*)》
《脂肪分の多い大トロは食べさせるべきではない餌なので、動物虐待の一種では?》
《野良猫だろうと何だろうと猫には大トロなどの油っこいものや生物はあげてはいけません!!!》

 

果たして、猫に大トロは与えるべきではないのか。高円寺アニマルクリニックの高崎一哉院長に話を聞くと、「食材としてNGではない」としながらも、そのリスクをこう指摘する。

 

「脂質の多い食材ですから、与えすぎると肝臓疾患や膵臓疾患の恐れがあるので頻繁にあげるのは勧められません。また、人間でも食べられるぐらいの鮮度だったら問題ありませんが、そうでなければ当然良くない」

 

番組では終始、蝉の鳴き声が聞こえており、暑い時期の収録だったことが予想されるが……。

 

また、飼い主が食事を与える飼い猫とは違い、普段から世話をするわけではない人間が野良猫に大トロを与えることの懸念もあるという。

 

「ネコも美味しく感じれば、それだけを食べるようになります。飼い猫だったら、飼い主が『今日は美味しいものをあげるよ』と与えると、ネコは美味しいものを覚えているから『また欲しい』と感じるはず。

 

一方で野良猫は、食事状況が飼い猫ほど恵まれてはいませんから、お腹が空いていれば大トロじゃなくても食べます。ですが、一度大トロの味を覚えた野良猫は『あそこに行くとまた大トロをもらえるかもしれない』と同じ場所に集まってしまうかもしれません」

 

あるテレビ局関係者は語る。

 

「『猫に小判』と題したドッキリでも視聴者から批判を受けたことのある『ドッキリGP』。滑車型の装置でネコを走らせ、走った分だけ飼い主が賞金を獲得できるという内容の企画です。飼い主はネコ用のレーザーポインターを使ってネコが走るよう誘導するのですが、ネコの顔周りにレーザーポインターが当たるシーンが何度もあり、“ネコが失明するのでは”と心配する声が多数寄せられたそうです」

 

『ドッキリGP』の動物の扱い方には、専門家が警鐘を鳴らしたことも。8月21日放送回では、「猿ドン」というドッキリ企画を敢行。歌唱中のタレントの背後からニホンザルが飛び蹴りして驚かすというもので、『ドッキリGP』では度々放送されている恒例企画だ。

 

しかし「週刊女性Prime」で9月10日に配信された記事では、専門家が飛び蹴りの際にサルが保有する『Bウイルス』が人間に感染する危険性を指摘。このウイルスは、人間に感染すると重い中枢神経感染症性疾患を引き起こす可能性があるそうだ。

 

人を驚かせる前に、まず丁寧に足元を見つめ直す必要があるのかもしれない。

出典元:

WEB女性自身

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