監督に性加害報道の映画『蜜月』スタッフが製作委員会に抱く不信感「まだ公開中止の連絡もない」
画像を見る 3月29日時点で、榊氏からの被害を訴えた女性は9人にのぼる。

 

■「製作委員会の問題意識が感じられないんです」

 

この回答に対し、早坂氏は首を傾げる。

 

「『直ちに対応できなかった』と言いますが、あれから1ヵ月近く経っても何の返答もありません。またURLだけを送ったのは、我々と製作委員会の間には“溝”があったからです。

 

彼らは、企画の段階で『ポスタービジュアルや宣伝の仕方を扇情的にしない』と『蜜月』の脚本家である港岳彦氏に話しています。ですが、蓋を開ければとてもエロティックなものでした。この件は話し合いで解決しましたが、『作品のテーマを理解しているのだろうか』と疑問を覚えました。

 

ほかにも私や港氏が“おかしい”と思うことがあり、説明を求めても、榊氏とプロデューサー陣は基本的に無反応だったんです。そういった経緯があり、いわば彼らに嫌気がさして無言で送ったんです」

 

そして、早坂氏は「製作委員会からは公開中止の連絡さえ、3月末の今の時点でまだ届いていません。真摯な対応を求めたいのですが、難しいのでしょうか」と付け加えた。

 

また先述の脚本家・港岳彦氏も、早坂氏同様、“榊氏への告発ブログ”をプロデューサー陣に送っていた。早坂氏とは異なり、港氏は合わせて「榊英雄による性犯罪をスルーすることはできません」などともつづっていた。

 

ところが、返答は「集まって話し合いましょう」だけだったという。港氏は語る。

 

「それに対して『何を話し合うのか。告発に対する製作陣の見解を教えてほしい』と返しました。その後も、改めて榊氏やプロデューサー陣に見解を求めました。しかし、今の今まで返事はありません」

 

そして、製作委員会にこう問いかける。

 

「私には、性被害に遭った女性の知人が複数名います。『蜜月』の脚本は、彼女たちのことを念頭に置いて作られたものです。監督が性暴力の加害者かもしれない上に、性暴力のことを深く考えていないかもしれない。それにも関わらず、『観てください』なんて無責任なことは言えません。

 

彼らはことの重大さに気付いているのでしょうか。私には榊氏の件に対する、製作委員会の問題意識が感じられないんです」

出典元:

WEB女性自身

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