伝説のお笑い講師語る“痛みで笑いとるバラエティ”の問題点「イジメの構図そのもの」
画像を見る バンジージャンプを拒否したかまいたち濱家と山内

 

■「怖くてやりたくないことは、仕事でもせんでええからな」

 

また本多氏は「かまいたちの2人が、大阪でロケ番組を中心に頑張っていた頃だと思うのですが……」と、3つ目の事例についてこう語った。

 

「ある番組で濱家隆一君(38)が事前に聞かされることなく、突然バンジージャンプをしなくてはならない状況になったそうです。でも、彼は極度の高所恐怖症。3時間、4時間経っても飛ぶことができず、日没で収録が不可能になってしまったといいます。結局、別の芸人が彼の代わりに飛び下りて、その場は何とかなったそうですが。

 

その後2人と会った時に、相方の山内健司君(41)が私にこう言ってきたんです。『先生、濱家に何か言ってやってくださいよ。みんなを何時間も待たせているのに“怖い”いうて、バンジージャンプを最後まで跳ばへんかったんです』と。“説教の一つでもしてくれ”と言わんばかりでした」

 

しかし、本多氏は濱家を責めなかったという。

 

「私は濱家君に言ったんです。『それで良かったやん。跳ぶ必要なんて何もない。怖くてやりたくないことは、たとえ仕事でもせんでええからな』と。てっきり濱家君を叱ってくれると思っていた山内君は、キョトーンとしてましたけどね(笑)。

 

でも、言ったことは間違っていないと思います。自分が怖いと思っていることを、無理にやらされることで精神的なトラウマを負ってしまうこともある。その場合、誰が責任をとるのでしょうか? そもそも濱家君はバンジージャンプよりも、漫才やコントで何倍もの笑いをとることができる芸人です。『舞台を一生懸命頑張りや』と二人には伝えました」

 

その後、濱家に会ったところ「怖い仕事は、あれからずっと断っています」と彼は話していたという。

 

■「面白いからよろしいんやん」という制作側

 

「“笑い”のために必要以上の苦痛を与えていないか、テレビ局や番組制作サイドには細心の注意を払ってほしいんです。特に新人の芸人は、立場上、なかなか断ることができない子もいます。本人が『怖い、イヤだ』と言ったら、それ以上は無理強いしないでほしい。これは局側のコンプライアンスとして徹底してほしいですね」

 

と、本多氏は語った上で……。

 

「実は私は昔からこのようなことを言ってきましたが、『そんなこと言わんでも、面白いからよろしいんやん』というようなテレビ局のスタッフや構成作家が数多くいました。いまでもいるようです。“芸人には何をさせてもいい”という考えが根強いのでしょうがバラエティ番組に携わる人間は、一度自分たちで試してその痛みや苦しみを味わってみてから芸人に依頼すればいいと思っています。

 

ですから芸人には『“痛い、怖い、イヤだ”と思うような仕事の依頼は勇気をもって断りや』と指導しています。自己防衛というと大袈裟かもしれません。ですが、取り返しのつかない事故が起きてからでは遅いんですよ」

出典元:

WEB女性自身

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