高見知佳さん’84年の対談連載を再録 赤塚不二夫先生と「ただいま恋愛中」
画像を見る おなかを見せる高見さん、赤塚さんと愛猫の菊千代

 

■「ネコとうまくつきあうには、ネコかわいがりしないこと」

 

高見「たとえば、ネコと上手につきあうコツみたいなものってあります?」

 

赤塚「ネコに限らず、俗に言うペットを、みんなはそれこそネコかわいがりするだろ。ところが僕は、ぜんぜんそういうことをしない。悪いことをしたら、そばにいても知らんぷりしている」

 

高見「……ああ」

 

赤塚「つまり、ネコと飼い主が同居しているけれど、要するに餌を与える以外は、抱いたりとか、かわいがったりとかは一切しない。もう野生のまんま飼っているの」

 

高見「ネコにも自由を与えているわけだ」

 

赤塚「だから、うちのお勝手のドアには穴があけてあるんだけど、アイツは、そこから勝手に出たり入ったりしているわけさ。それで、3日も4日も、長いときは1カ月も帰ってこなくても、僕は心配しない」

 

高見「つまり、先生は菊千代の人格……じゃない“ニャン格”を誰よりも認めているんだ」

 

赤塚「僕は、そういうかわいがり方もあると思うのね」

 

高見「私も同感ですね。人間の子供もそうですけど、過度の愛情は、迷惑すると思いますよ」

 

赤塚「そうなんだよ。部屋のなかにとじ込めてね、リボンをしたり、美容院へ連れていくとか、そういうことって、不必要なのね」

 

高見「結局、ああいうのって一種の飼い主の見栄なんですよ」

 

赤塚「とにかく、自然に飼わなきゃ動物じゃないんだよ。だからバンザイでもなんでも、別に仕込んだわけじゃないんだ。でも……あのバンザイのおかげで、1年間に400万円稼いだよ」

 

高見「ハッハハハ、すごい!」

 

赤塚「テレビのコマーシャルに2本出たんだよ、去年」

 

高見「そういえば、国鉄のコマーシャルやってましたね」

 

赤塚「実は、あのときの出演料が、アイツが150万で俺が50万なんだよ。バカにしてるよな」

 

高見「アッハハハ」

 

次ページ >「じゃ、とりあえず、先生と私が、ただいま恋愛中なんて(笑)」

出典元:

WEB女性自身

【関連画像】

関連カテゴリー: