1月からスタートした昼の情報バラエティ番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)。ハライチと神田愛花アナウンサー(42)がMCを務める3時間の生放送番組だが、あるニュースを取り上げた一幕が、批判を呼んでいる。
2月7日の放送中、フィリピンから日本に送還中の今村磨人容疑者(38)と藤田聖也容疑者(38)が、特殊詐欺に関与した窃盗の疑いで逮捕されたという速報が。するとハライチ・岩井勇気(36)が「ちょっと待ってください! 皆さん!」と番組の流れを遮って、「ルフィ逮捕」の言葉を繰り返したのだ。続けて、画面下部には「《速報》“ルフィ”逮捕」のテロップが表示されると、「皆さん、ルフィ逮捕となりました!」と声を張り上げる岩井をカメラはアップで映し、スタジオ内も笑いに包まれていた。
「ルフィ」たちが関与したとされる一連の連続強盗事件では多くの被害者が出ており、1月には東京都狛江市の90歳女性が殺害される凄惨な事件まで起きている。犯人逮捕を茶化すように扱った岩井と番組に対して、ネット上では“不謹慎すぎる”“人が亡くなっているのに”といった批判が相次いだのだ。
ニュース速報を取り上げたことで大炎上してしまった『ぽかぽか』だが、対照的なのが朝の帯バラエティ番組『ラヴィット!』(TBS系)だ。
『ラヴィット!』は「日本でいちばん明るい朝番組」として、’21年3月に放送スタート。公式サイトで「ニュースなし!ワイドショーなし!」と謳っているとおり、前番組の『THE TIME,』(TBS系)でどんなに大きなニュースが報じられようとも、番組内で触れたことはなかった。
「今まで朝8時といえば、情報番組やワイドショーが一般的だったなか、『ラヴィット!』はニュースを完全スルーすることで独自の立ち位置を確立しました。出演者はMCの麒麟・川島明さん(44)を始めにお笑い芸人が多いですが、昨年5月のダチョウ倶楽部・上島竜兵さんの訃報も取り上げず、番組は“通常運転”を貫きました。各局こぞって上島さんの訃報を報じショックを受けた人も多かったので、バラエティに徹した『ラヴィット』には『ありがとう』と感謝の声が相次いでいました」(テレビ局関係者)
さらに昨年11月、日本がサッカーワールドカップでドイツから逆転勝利を挙げたその翌朝でさえも、『ラヴィット!』は冒頭で一切サッカーの話題に触れないなど、そのスルーぶりは徹底している。
「『ラヴィット!』は番組開始直後こそ視聴率が低迷していたものの、次第にバラエティ徹底路線が評判を呼び、今や朝の人気番組の一つになりました。時間帯は違えど『ぽかぽか』も“バラエティ番組”を標榜していましたが、結果としてニュースに手を出していじってしまったことで大炎上。どんなときでもバラエティを貫く『ラヴィット』との差が浮き彫りになる結果となってしまいました」(前出・テレビ局関係者)
今回の“ルフィいじり”についての批判を受けて、フジテレビは「番組の対応について配慮に欠ける点がありました。今後も視聴者の皆様のご意見を真摯に受け止め、制作に活かしてまいります」と本誌に回答している。果たして今後、『ぽかぽか』はどんなスタンスで番組を継続していくのだろうか。