「新解釈、新設定をもとに、まったく新しい形の『巌流島』ができたと感じています。やるべきことはやったので、あとは役として舞台上で生きるのみだと思っています」
2月9日、舞台『巌流島』(東京・明治座にて2月22日まで公演中。その後、3月27日まで石川・新潟・秋田・愛知・兵庫・香川・福岡を巡演する)の初日前会見で、そう自信を見せた横浜流星(26)。
主役の宮本武蔵を演じる横浜は無精ひげを生やしたワイルドないでたちで、2本の刀を自在に操る二刀流はまさに伝説の武士。極真空手世界一の称号を持つ彼の俊敏なアクションはさすがのひと言だ。
そんな持ち前の身体能力で、初の本格殺陣アクションも華麗に演じる横浜の動きと、LEDディスプレーの映像効果を生かした演出が融合! 長刀の使い手である佐々木小次郎との対決では、ダイナミックでキレのある太刀さばきを披露した。
宮本武蔵と佐々木小次郎、「関ヶ原の戦い」で落ち武者となるも天下に名を知らしめる剣豪に成長した2人がどこで出会い、どのような人生を歩み、なぜ戦わなければならなかったのかーー。
堤幸彦演出による、宿命の対決「巌流島の戦い」の裏にある骨太な人間ドラマも見どころだ。武芸者としての葛藤や生きざま、ライバルに対する嫉妬など、武蔵と小次郎の内面が繊細かつ、大胆に描かれる。
’20年に上演が予定されていたものの中止になってしまった舞台がいよいよ開幕するとあり、「あのときの申し訳ない気持ち、悔しい思いをしっかり晴らせるように」と気合十分だった横浜。令和版宮本武蔵の誕生をその目に焼きつけて!