《長年聞いてきて慣れ親しんだメロディが変わるのは寂しいですね》
《チャイム変わるの寂しい》
《聴きすぎてもうTOKIOのambitious Japanだってことすら忘れてたよ》
20年もの間、東海道新幹線車内で発着を知らせるチャイムとして親しまれてきたTOKIOの楽曲「AMBITIOUS JAPAN!」。2月16日、発着のチャイムを今夏ごろに卒業することが発表され、Twitterでは冒頭のように「寂しい」という声が相次いでいる。
もともと「AMBITIOUS JAPAN!」は東海道新幹線品川駅の開業とダイヤ改正に伴うPRのため、JR東海が展開したキャンペーンのテーマソングとして制作された。そして’03年10月のリリースと同時に、新幹線のチャイムに採用された。
「作詞はなかにし礼さん(享年82)、作曲は筒美京平さん(享年80)、そして編曲は船山元基さん(72)と日本を代表する作家陣によって『AMBITIOUS JAPAN!』は制作されました。当時デフレの影響などで不況の最中にあり、JR東海の社長は制作サイドに『日本を元気にするような新しい鉄道唱歌を作って欲しい』と要望したそうです。
JR東海のキャンペーンは当初’03年末で終了する予定でしたが、’04年の東海道新幹線開業40周年や’05年の愛知万博を終えるまで期間が延長されることに。その影響で楽曲もさらに広く浸透していきました」(鉄道関係者)
「AMBITIOUS JAPAN!」はTOKIOにとっても特別な楽曲だったようだ。日本を代表する音楽の祭典『NHK紅白歌合戦』で同曲は、TOKIO史上最多となる4回も演奏されている。
「初めて披露された’03年は、TOKIOが紅白に10年連続で出場したタイミングでした。そして、リリースから10年経った’13年やジャニーズタレントとして歴代最多記録となる“24年連続出場”を達成した’17年といった節目にも演奏されており、TOKIOメンバーの間でも代表曲という認識が強かったのでしょう」(音楽関係者)
■『AMBITIOUS JAPAN!』でTOKIOは被災地や東京五輪にエール
また「AMBITIOUS JAPAN!」は東日本大震災5年目となる’15年の『紅白』でも披露されている。
「TOKIOは震災当初からボランティアに積極的で、メンバーが住民の避難先を訪ねて一緒に農業を再開した縁から、福島県の農産物風評払拭PRキャラクターに起用されました。また東京五輪ではフラッグツアーのスペシャルアンバサダーを務めていたため、’17年の紅白では東京五輪に向けて励む人々の元を5人が訪ねる映像も流れました。そんなTOKIOは『AMBITIOUS JAPAN!』を演奏することで、被災地や東京五輪にエールを送っていたんです」(前出・音楽関係者)
そして’20年には東海道新幹線からの引退を控えていた700系新幹線の車体に「AMBITIOUS JAPAN!」の文字がプリントされるという特別イベントも開催された。
また’20年に作詞家のなかにし氏と作曲家の筒美氏が相次いで死去した際には、SNSで楽曲を再評価する声が。さらに長瀬智也(44)が翌年3月にTOKIOを脱退することが発表されていたため「紅白でもう一度『AMBITIOUS JAPAN!』を」と望む声も上がっていた。
世代を超えて親しまれてきた名曲「AMBITIOUS JAPAN!」。チャイムを卒業しても、多くのひとに愛され続けるだろう。