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「室内には猿之助さんが書いた複数の“遺書”が残されていました。家族以外の者へ遺産を分配してほしいという趣旨のものや“迷惑かけて申し訳ない”といった内容でした」(捜査関係者)

 

5月18日午前10時過ぎ、東京都目黒区内にある市川猿之助(47)の自宅を訪れたマネージャーたちが、半地下のクローゼットの中で意識がもうろうとしている猿之助を発見した。2階のリビングでは父・市川段四郎さん(76)と母・延子さん(75)が横たわっていた。いずれもパジャマ姿で、首から下には布団が掛けられていたという。

 

延子さんはその場で死亡が確認され、段四郎さんは搬送先の病院で死亡が確認された。 司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬中毒とみられている。

 

「向精神薬とは鎮痛剤、精神安定剤、睡眠導入剤など中枢神経に作用して精神機能に影響を及ぼす薬物の総称です。服用には通常、医師の処方箋が必要です。今後、血液検査を経て、どのような経緯で入手した薬で、どれほどの量を服用していたのかが特定されることになるでしょう。

 

同じく薬物を摂取し自殺を図ったとみられる猿之助さんは搬送先の病院を19日に退院しました。警視庁は両親が薬を摂取した状況などについて猿之助さんに事情を聴き、『死んで生まれ変わろうと家族で話し合い、両親が睡眠薬を飲んだ』と説明していたことが判明しました。一家心中を図った疑いがあります」(前出・捜査関係者)

 

歌舞伎に映画にドラマにと精力的な活動をしていた猿之助だけに、各所に激震が走った。 彼が主演していた東京・明治座の歌舞伎公演は18日昼の部は休演。夜の部は中村隼人(29)が代役を務めた。6月16日から公開予定の映画『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』にも猿之助は出演。主演の天海祐希(55)も相当なショックを受けているという。

 

今回の事件当日に発売された週刊誌では、猿之助のパワハラとセクハラ疑惑が報じられていた。

 

「共演する役者たちにキスや体を触る“性的スキンシップ”を求めていたと、劇場関係者らが証言していました。断ったスタッフが公演から外されることもあったとして、各方面に強い影響力を持つ猿之助さんに対し、周囲が“拒否できない雰囲気だった”と指摘する内容でした」(全国紙記者)

 

同誌の直撃を受けた猿之助は「答える義務はありません」とだけ答えたという。その記事の影響があったのだろうか――。猿之助の知人はこう語る。

 

「猿之助さんは仕事に厳しく、完璧主義者でした。喜怒哀楽も激しいところがあったので、パワハラと受け取られたのでしょうか……。でも本当はとても繊細な性格で、かなりお酒を飲むことに加え、1~2年前から睡眠薬を手放せなくなったと言っていました。あるとき、私が家庭の悩みがあると打ち明けたら『僕もありますよ』と神妙に言っていたのを記憶しています」

 

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