■祖父の代からライバル関係の團子と染五郎
その中心にいるのが、NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(’22年)の源義高役で注目を集めた市川染五郎(18)だ。
「’13年、染五郎さんが『春興鏡獅子』という演目で、胡蝶の精という2人組で演じる役を務めることになった際、その相棒として選ばれたのが團子さんでした。染五郎さんの父・松本幸四郎さん(50)が指名したのだそうです」(後援会関係者)
以来2人は、『東海道中膝栗毛』の「弥次喜多」シリーズなどで相棒役を演じてきた。
「歌舞伎では、年の近い人がいると立役と女方、あるいは立役同士、女方同士のライバルとして終生ペアとして活躍するという事例があります。
團子さんと染五郎さんはペアとして、ますます人気が高まっていくはずです」(前出・歌舞伎関係者)
演劇評論家の上村以和於さんは言う。
「染五郎さんは’22年に『信康』という演目で歌舞伎座初主演を務め、高い評価を得ました。團子さんも今回の代役で一躍脚光を浴び、2人とも歌舞伎界の若手として順調に成長しています」
團子と染五郎はもともと、祖父の代からライバル関係にある。
「染五郎さんの祖父・松本白鸚さん(80)と團子さんの祖父・猿翁さんはよきライバルとして切磋琢磨してきました。当時2人が在学していた大学にちなみ、2人の関係は“早慶戦”とも呼ばれました」(上村さん)
父同士にも、ある縁が。
「幸四郎さんは猿之助さんや香川さんと同じ暁星高校出身。幸四郎さんは息子の染五郎さんとともに、後ろ盾のなくなった團子さんをできる限りサポートしていくと聞いています」(前出・後援会関係者)
プライベートでも團子と染五郎の関係は深い。