マヂラブ野田も危惧…令和に「一発屋芸人」がピタリと生まれなくなった“厳しいワケ”
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ただ、今ではYouTube、TikTokInstagramなどが広まっていて、若者がそれほど積極的にテレビを見ていません。テレビは数ある選択肢の一つに過ぎないのです。昔は大学生の一人暮らしでテレビを持ってない人は珍しがられていましたが、今ではテレビを持っている人の方が珍しいですよね」(以下、カッコ内はすべてラリー氏)

 

近年では、一発屋芸人誕生に大きく貢献した『エンタ』や『レッドカーペット』のようなネタ番組も減ってきている。

 

「最近のお笑い番組はトークが主体になっていて、『エンタ』や『レッドカーペット』のようなネタ番組がほとんどありません。

 

ネタをそのまま見せられる番組は少ないので、ロケ番組やドッキリ番組などに向いているようなキャラクターを持っている芸人が、テレビには使われやすいです」

 

次に、多くの若者が熱中するSNSでは、テレビとは別の生存戦略が求められるとラリー氏は言う。

 

「テレビには基本的に限られた数の芸能人しか出られませんが、SNS上ではみんなが横並びになって比べられることになります。YouTubeやTikTokで一般人が踊っている動画も、プロの芸人がギャグをやる動画も並列になっている。その中では、芸人だからといって特別に注目されるということはない。たとえ一時的にバズったとしても、それだけで一発屋芸人と呼ばれるほどの一般的な知名度を獲得するようにはなりません」

 

SNS上での“賞味期限”のすさまじい早さも大きいという。

 

「TikTokなどのSNSには瞬間的にバズる仕組みが組み込まれているので、一つの動画が流行ったとしても、廃れるのも早い。

 

また、今の義務教育ではダンスが必修科目になったこともあって、SNSでも求められるレベルが高くなっています。昔の一発屋芸人は“ヘタウマ”でも面白がられるようなところがありましたが、今では芸人が歌ネタや音楽ネタをやる場合にも、その音楽やダンスのクオリティがそれなりに高くないと流行らない感じがします」

 

新しい「一発屋芸人」はほとんど誕生しなくなったものの、とにかく明るい安村やジョイマンなどのように、往年の一発屋が再ブレイクする流れは続いているがーー。

 

「今の30~40代が『こんな人いた!』と懐かしがって面白がる“リバイバル”的な需要が大きいと思います。

 

最近、芸能人がカラオケを歌う番組が増えています。それは、今のテレビのターゲットになっている30~40代の人が若い頃にはカラオケがブームだったので、当時の流行歌が流れると懐かしいと思ってもらえるからです。それと同じで、ダンディ坂野さんなどがCMに起用されるのも”お笑いの懐メロ”なんですよね」

 

「一発屋芸人」にとっては“冬の芸人”といえる令和。数々の高いハードルを乗り越えて、大ブームを巻き起こす芸人は再び現れるのか。

出典元:

WEB女性自身

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