2023年も残すところあと2日。様々な話題が駆け巡った1年であったが、例年以上に“子役”に注目が集まった年ではないか。
各賞を総なめしたバカリズム脚本のドラマ『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)で主人公の幼少期を演じた永尾柚乃(7)や、カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した映画『怪物』で2人の主人公を演じた黒川想矢(14)と柊木陽太(12)の演技は各所で“天才”と評判を呼んだ。
神木隆之介(30)や志田未来(30)のように子役としてデビューした後も演技力に磨きをかけ花開く俳優もいれば、求められる演技の性質や声質などが変わることによって苦戦を強いられる俳優も。
しのぎを削る子役出身俳優たちの中で、演技力に課題があると思われているのは誰なのか。そこで本誌は、10代後半から20代前半の子役出身俳優を対象に「演技がうまい/イマイチだと思う」俳優について調査。対象は15歳以上の500人で、クロス・マーケティングのQiQUMOを利用した。本記事では、「演技がイマイチ」だと思う子役出身俳優のランキング結果を紹介する
まず第3位に選ばれたのは、本田望結(19)。
4歳の時に芸能界デビューした本田は、最終回の視聴率が40%を記録した超人気ドラマ『家政婦のミタ』(’11年・日本テレビ系)での次女役で一躍時の人に。その後はドラマや映画への出演を続けるかたわら、スポーツバラエティ番組『こやぶるSPORTS』(関西テレビ)でアシスタントも務めるなどタレントとしても活躍。
また、本田真凜(22)を姉に持つなど、フィギュア一家に生まれ育ったこともあり、自身もフィギュア選手として活動。西日本ジュニア選手権で8位に入ったこともある。しかし、マルチな才能を発揮するあまり、俳優としては少し散漫に感じた人がいたようだ。
「スケートは上手いが演技はイマイチ」
「ドラマというよりタレントのイメージがあります」
「バラエティ番組でしか見かけない。女優のイメージが家政夫のミタで止まっている」
「女優やスケーターなどやっていて、どれが本業かわからず、どれも頂点を極められず中途半端な感じを受けるから」
続いて2位に選ばれたのは、鈴木福(19)。
1歳でデビューし、芸歴18年のベテランの鈴木といえば、やはり芦田愛菜(19)と主演を務めたドラマ『マルモのおきて』(’11年・フジテレビ系)を思い浮かべる人が多いだろう。同年の『NHK紅白歌合戦』に白組史上最年少で出場するなど、子役として様々な歴史を塗り替えてきた。俳優として『コドモ警察』(’12年・TBS系)や『仮面ライダーギーツ』(22〜23年・テレビ朝日系)といった人気作に出演する一方、近年は『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ系)のコメンテーターや今年4月から『ZIP!』(日本テレビ系)の木曜パーソナリティを務めるなど、“知性派タレント”としての活動も増えてきている。
そんな鈴木の評価だが、やはり『マルモ』の印象が今もこびりついてしまっている人が多いようだ。
「子役時代の雰囲気が抜けない」
「初々しさが残っている」
「最近演技を見た事がない」
「イマイチというより小学生の時のイメージが強すぎて、どんな役が合うのかわからない」
残念ながら1位に選ばれてしまったのは小林星蘭(19)。
デビュー作となった09年のカルピスのCMが話題となり、その後は『八日目の蝉』(10年・NHK)や『名前をなくした女神』(12年・フジテレビ系)など話題作に出演。各方面で高い評価を獲得した’18年のアニメ『若おかみは小学生!』では主人公の声優を務め、その演技力に称賛が相次いだ。
申し分ない実績をもつ小林だが、現時点で俳優として最後の出演が昨年8月放送のドラマ『石子と羽男』(TBS系)になるなど、近年はスロースペースに。俳優としての実力ではなく、見かける機会が減っていることを指摘する声が多かった。
「最近見ない」
「ドラマなどで見かけないので」
「今は小さいころよりも際立っていない」
全体的に俳優外での活動が目立っている人が上位に選ばれり、俳優活動に専念している人のほうが下位になる傾向となった。