■称賛されたアンタッチャブルの“復活劇”から一転、近年では“禊番組”に
最後まで覆面を脱ぐことなく、“番組スタッフ”の設定を貫いた渡部。そんな『脱力タイムズ』といえば、アンタッチャブルの“復活劇”の場として脚光を浴びたことも記憶に新しい。
’19年11月の放送回で、当時活動を休止していたアンタッチャブルが10年ぶりに漫才を披露。番組ではゲスト出演した柴田英嗣(48)が、相方の山崎弘也(47)と容姿が似た俳優の小手伸也(50)と漫才をすることに。しかし小手はネタが飛ぶなどして退場させられ、次に有田が連れてきたのが山崎本人だった。この時もCMや告知はなく、柴田さえも山崎の登場を知らされていなかった。
電撃的なアンタッチャブルの“復活劇”に、当時は歓喜の声が溢れていた。しかし近年では、不祥事で表舞台を去った芸人やタレントが復帰する“禊番組”と化しているようだ。
「まず’20年11月にTKO木下さんが出演し、今年8月には相方の木本さんも顔を映さない演出で登場。続く11月の放送回では、引退宣言していた木下優樹菜さん(36)が出演しました。ネットでは賛否の声が広がり、いまだ彼らに嫌悪感を抱く人も少なくありません。
かつては大みそか恒例の特番『笑ってはいけない』シリーズ(日本テレビ系)が、不祥事タレントの復帰番組として注目を浴びました。不倫報道で世間を騒がせた袴田吉彦さん(50)や原田龍二さん(53)、宮崎謙介元衆院議員(42)が登場し、自虐ネタで笑いを誘っていたのです。
しかし『笑ってはいけない』は’20年を最後にストップしており、かつ同年の放送では渡部さんの復帰が画策されていたとも報じられました。そうした流れを逆手に取ったのかどうかはわかりませんが、“ライバル”が去ったフジテレビにとっては好機だったのかもしれません」(テレビ局関係者)
こうした番組の“強気姿勢”にも、ネットでは議論が広がっている。
支持派の中には、《やっぱり凄いな、脱力タイムズ。年末のテレビ界の快挙だ》《批判が多くなるのを承知で企画、放送したことは単純に凄いと思ったし、有田の力は大きいんだなと感じました》との声が。だがいっぽうで、否定的な声も多数上がっている。
《渡部が画面に映ることを不快に感じる人がいることをフジは忘れていけない。話題になることを狙っての起用であればフジのコンプラ意識に疑念を抱いてしまう》
《もう問題を起こしたタレントがという話では無くて、なんでもアリになったフジテレビという企業の問題だと思います》
《スタッフやお仲間は許したとしても、不意打ちで見せられる視聴者には迷惑。自分も含めて嫌悪感いっぱいの人は多いと思う。地上波ではやめてくれ。脱力タイムズ好きだから悲しかった》