昨年10月に日本テレビで放送されたドラマ『セクシー田中さん』の原作者である、芦原妃名子さん(享年50)が急逝した問題。同ドラマの脚本トラブルを明かした数日後に芦原さんが亡くなったことを受け、2月8日、ドラマの脚本を手がけた相沢友子氏と、小学館の編集部がそれぞれコメントを発表した。
相沢氏は、芦原さんの死後より非公開にしていた自身のInstagramのアカウントを公開し、すべての投稿を削除したうえでコメントを投稿。批判を浴びた昨年末の自身の投稿への後悔の念を綴った上で、《芦原先生がブログに書かれていた経緯は、私にとっては初めて聞くことばかりで、それを読んで言葉を失いました》と言及した。
同日夜には、芦原さんが『セクシー田中さん』を連載していた「姉系プチコミック」がある小学館の第一コミック局が声明を発表。その中で「『セクシー田中さん』の映像化については、芦原先生のご要望を担当グループがドラマ制作サイドに、誠実、忠実に伝え、制作されました」と述べ、芦原さんがドラマへの思いを綴ったコメントが掲載された巻はドラマ放送より前に発売されているとしたうえで、「ドラマ制作にあたってくださっていたスタッフの皆様にはご意向が伝わっていた状況は事実かと思います」とした。
相沢氏が指す「私にとっては初めて聞くことばかり」という範囲がどの部分を指すのか不明な部分もあるが、芦原さん側である小学館が「意向を知っているはず」と主張していることから、間を繋いでいた日本テレビがどう対応していたかが焦点となる。しかし、1月30日に追悼文を発表したきり詳細な説明は未だなされていない。
そんななか、フリーアナウンサーの青木源太アナ(40)が、2月9日に『とれたてっ!』(関西テレビ系)にオンラインで出演し、この件についてこう言及した。
「企業が声明を出す時は、各部署の責任ある人がチェックをして出すということで、感情的にはもちろん入らないと思う。その分、ちょっと冷淡な印象があるんじゃないかと思う」と前置きしたうえで、「相沢さんと向き合っているのが日本テレビなので、日本テレビがどのようなコミュニケーションを取っていたのか。どう伝えていたのか、は知りたいなと思います」と胸中を明かした。
さらに「日本テレビは『個人への誹謗中傷はやめていただくよう切にお願い申し上げます』と書いてます。もちろん、今回の件をだれか個人の責任として、追及するという話ではなく、どういう経緯でこれが起きてしまったのかということについて、もう一歩踏み込んで発表してもいいのではないかと思う」と、同局の対応について指摘した。
青木アナは’06年から’20年まで日本テレビに在籍しており、長年同局の「顔」として活躍していた経歴がある。そんなかつての身内からも指摘が飛び出すような事態に、SNSでは日本テレビに批判が殺到した。
《日テレは、少なくとも、脚本家に、原作に忠実に脚本を作るよう指示していたかどうかを明確に公表すべき。それさえ、行っていなければ、日テレの落ち度は明確だと思う》
《編集者はテレビ局に誠実に伝えた。脚本家は何も知らなかった。ということは一番問題があったのは日本テレビと三上プロデューサーであることは明らか。それを自覚しているから何も言わず沈黙して時が過ぎるのを待っているのだろう。もう外堀が埋まってきたのだから、第三者委員会を立ち上げて調査して謝罪するべきだと思う》
《この件、ドラマプロデューサーである日テレ側のコメントまったくなしかよ。構図としては【脚本家・日テレ ⇔ 小学館・原作者】だろ。このうち、なにもしてないのは日テレだけだぞ。本来、小学館と原作者の立場同様に、脚本家と原作側を繋ぐ調整役が日テレ(プロデューサー)だろ。ちゃんと調整できなくて今回の件になっているんだから、真っ先にコメントしたっていい立場なんだが?》