■美穂さんの葬儀で妹が「2つの要望」
前出の知人は、美穂さんの葬儀で忍が周囲に2点、要望していたことがあったと語る。
「1つはパリにいる息子さんと美穂さんを“再会”させること。そしてもう1つは、美穂さんを“自宅に帰す”ことでした」
辻仁成(65)との間に誕生した長男(21)と“最後の対面”を果たした場は、取材陣の目に触れる可能性の高い葬儀・告別式ではなく、美穂さんの自宅だった。本誌が報じたように、遺族が“長男を守る”ゆえの選択だったという。葬儀では妹・忍が喪主を務めた。前出の知人は続ける。
「葬儀にはお母さんも出席して、遺族席で泣き崩れていましたが、美穂さんも忍さんも、お母さんとは長らく疎遠な関係にあったと聞いています」
美穂さんの著書『なぜなら やさしいまちが あったから』や、過去のインタビューによれば、実母は忍を出産後、実父と別れ、姉妹は一時期、親戚や祖母の家などに預けられていたという。
「母親の苦労を知る美穂さんは“家を建ててあげたい”と決意し芸能界入り。’88年には母親が代表取締役を務める個人会社を設立して、収入の管理を完全に母親に一任していました。ところが、’02年に中山さんは辻さんと結婚してパリへ移住。そのころには、姉妹と母親の関係にヒビが入り始めていたようです。
あるとき、個人会社の残金が少なくなっていることに気づいた美穂さんは自らの資金管理を母親に任せることをあきらめ、’12年に個人会社を閉鎖。美穂さんが代表取締役を務め、忍さんが役員を務める新会社に合併したのです。以来、姉妹と母親とは断絶関係にあったといいます。その代わり、姉妹の絆はいっそう強固になっていきました」(前出・知人)
そのため、美穂さんの死後も忍が中心となって、さまざまな手続きを行っているという。
「先日、忍さんが仕事関係者からお墓のことを聞かれたとき、『まだ決まっていなくて……』と答えていたそうです。基本的に忍さんは、美穂さんを母方の墓に入れることは考えていないのでしょう。忍さん一人で、新たなお墓を探していると聞いています」(前出・知人)
祭壇を美穂さんの自宅に移設し、遺骨をそのまま置いているという忍。終活カウンセラー協会代表理事の武藤頼胡さんは言う。
「若くして亡くなった方のご遺族は、四十九日後も遺骨を手元に置くことは少なくありません。特にお姉さんに先立たれ、お母さんにも頼れない状況であれば、遺品整理はつらい作業で、心の整理はそう簡単につかないことでしょう。お墓の多様化により、最近ではご兄弟、姉妹でお墓に入る例も実際にあります」
前出の知人はこう語る。
「美穂さんの自宅は、3月末の退去が決まっているといいます。祭壇もそれまでに片付けなければなりません。そのため忍さんは、ドラマの撮影のかたわら、遺骨やお墓をどうすべきか焦燥にかられているようです」
お別れの会では、美穂さんの“今後”に関して、忍から何らかの発表があるのだろうか――。
