■NHK上層部は『とらつば』ブームに“勝算がある”という考え
朝ドラの映画化は極めて珍しく、前例は『おはなはん』『藍より青く』など3作のみ。実現すれば’00年の『すずらん』の映画公開以来、26年ぶりの快挙となる。前出のNHK関係者は「『すずらん』の映画版はヒロインの少女時代を描き、主演も子役が務めましたが、『虎に翼』は映画版も伊藤沙莉さんが主演です」と明かすと、こう述べていた。
「これまでNHKの朝ドラは、『カーネーション』『あまちゃん』などが『放送文化基金賞』の優秀賞を受賞していましたが、最優秀賞は『虎に翼』が初めてなのです。NHKにとっては快挙であり、その立役者となった伊藤さんはいまや、“朝ドラ史上最高のヒロイン”とも見なされています。もちろん映画化を成功させるために、主要キャストの多くにオファーしており、主題歌もドラマと同じく、米津玄師さんに依頼すると聞いています。
NHKは、若い世代のNHK離れに強い危機感を抱いており、『紅白歌合戦』の演出などを見てもわかるように、若者を取り込むことを強く意識しています。『虎に翼』はストーリーのテンポがよかったこともあり、若者層の取り込みにも成功したのです。
T層(男女13~19歳)と呼ばれる視聴者層が、通常の朝ドラの2倍以上だったという調査結果もあります。上層部は『虎に翼』ブームを再び巻き起こすことについても“十分に勝算がある”と考えているようです」
7月に行われた「第51回放送文化基金賞」贈呈式で、伊藤は
「『虎に翼』は、私がお芝居をさせていただいてきた中で生涯の財産だなって思っていて、それは“朝ドラヒロイン”という経験ももちろんあるんですけど、それ以上にこの作品に関わる方々との出会いであったり、みんなと過ごした時間であったり、全てひっくるめての財産というふうに思っています」
と涙ながらにスピーチしていた。スピンオフに映画にと、また新たな財産が伊藤に増えそうだ。
画像ページ >【写真あり】『虎に翼』の打ち上げで号泣した伊藤沙莉(他8枚)
