「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」
これは、憲政史上初の女性首相に選ばれた高市早苗氏(64)が昨年10月の自民党総裁選で勝利後に、あつまった同党議員に向けて述べた言葉。昨年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞にも選出されるなど大きなインパクトを残した。
この発言には、ワークライフバランスを捨て、国家運営に取り組むという高市氏の決意が込められていた。そのため、高市氏の覚悟のあらわれとして称賛する声がSNSを中心に多く上がったが、いっぽう、働き方改革が進む時代に逆行しているとして、批判的な声も噴出していた。
そんな昨年のハイライトともいえる高市氏の「働いて~」発言だが、年の瀬にこれを引用し、話題を呼んでいた世界的アニメがある。イギリス発の児童向け作品『きかんしゃトーマス』だ。同作の日本版公式Xは12月31日、以下のように投稿した。
《今年も働いて、働いて、働いて、働いて、働いてまいりました》
投稿には、先頭車両の半分以上が石炭に埋もれ、すすだらけで険しい表情を浮かべる主人公・トーマスの写真が添えられている。そのほか、先のキャプションには《OVERWORKトーマス》《社会人》といったハッシュタグも付いており、’25年に勤労に励んだ人々を表現しているよう読めるが、一部では高市氏の発言をポジティブに捉えているとし、こんな批判の声が上がった。
《トーマスは高市の片棒担ぐな》
《うわ、トーマスがあの問題発言を使うなんて。教育に悪いしやめろよ》
《きかんしゃトーマスの公式アカウントが、高市政権に媚びを売っている。普通はそう受け取るだろう》
いっぽう、投稿のハッシュタグやトーマスが事故を起こし石炭がなだれ込んでいる状況が、過重労働に対する「風刺」だとした反応も寄せられている。
《OVER WORK=働きすぎ・過重労働 このシリーズは高市発言への皮肉ですよね? 働きすぎは良くないもんね》
《某総理に寄り添うように見せかけて、実は「働きすぎると事故は起こるさ状態になるからきちんと休め」という静かなる政治批判なのかもしれない》
《コレ、皮肉なんだよな?だって、「OVERWORK」って“過重労働”のことなんだから、心身に悪影響を及ぼす可能性が高いってことだし。この画像のトーマス(?)の表情》
《いい風刺。overworkトーマス》
というのも、同アカウントはこれまで働き方について“提言”とも取れる投稿をたびたびしてきた。
「多くのユーザーが注目している『OVER WORK』というハッシュタグですが、これはトーマス公式アカウントが以前からたびたび使っています。内容の多くは現代の働く社会人を対象としたもので、昨年11月にはハッシュタグと共に《勤労は週4日ぐらいがちょうど良い》と呼びかけ、共感を呼んでいました。また、実際のアニメのエピソードでも“働きすぎ”な機関車たちが数多く登場するほか、時には事故が起こってしまうことも。高市氏の『働いて~』発言を引用した今回の投稿も、“働き過ぎが事故に繋がりかねない”という過酷な労働環境を風刺しているように読めなくもないですね」(WEBメディア記者)
