太田さんご自身が、これから先歌いたいテーマ、温めているものがあれば。
やっぱりね、いろんなカタチはあるんですけど、恋というか、愛の歌を歌っていきたいですね。愛を知っていると人にも優しくできる。
人のことを思ったり優しくする心がどんどん広がれば、住みやすい世界になるんじゃないかなーと思うので。
音楽でそういうふうに良い作用ができるといいなと思って、それが私にできる精一杯のことなので、音楽を通じてやっていきたいですね。
女性自身の読者は太田さんと同世代の主婦の方が多いのですが、読者にむけてひとこと。
地球上のどこを見ても、女の人はすごくたくましいし元気。
すごく前向きだし、素晴らしい存在だと思うんですよ。
また、自分が子供を産むから、基本的に平和主義だと思うんです。
人と仲良くして楽しいことをするほうが、どうせ生きていくんだから楽しいと思うでしょ?
そういう能力に長けていると思うから、女性がもっと表だって進出していって、平和な社会になるといいなと思うので。一緒にそういう社会を作って行けたらいいなと思いますね。
歌手活動35周年で、今年で節目としてやりたいことはありますか?
そして、40周年50周年に向けてこういうことをしたいとか……。
あんまり節目という感じでもないんですよ、自分でも本当に歌が好きで、歌ってるだけで35年すぎたという感じがするので、そんなように空気を吸うように、おしゃべりするように、毎日生きていくなかで当たり前のように歌が歌えたらいいなと思います。
それで気がついたら「あ、40周年だ。へえ?」っていうほうがいいかなって。
「よくまあこんなに元気に長く歌えたな」と、また感謝の気持ちを持てたらすごくステキだと思います。
いつまで歌えるという保証もないのでわからないんですけど、とにかく毎日を大切に生きていけたらいいなと思います。
最後に太田裕美さんにとって「歌」とは……。
そうですね……本当に空気のような存在。
当たり前のようにそばにいて、でも、ないときっと生きていけないんだろうと思うし。
きっと歌えなかったら息が詰まっちゃうんだろうな、っていう、そんな存在です。
インタビューは本日で終わりです。
撮影/永田理恵