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185㌢という長身。深い瞳で静かにカメラを見つめる姿は、36歳の大人の魅力にあふれている。今回の映画で演じた日本画家・菱田春草(ひしだしゅんそう)がそのままスクリーンから出てきたかのようなたたずまいだ。
 「春草の写真を見たときに、真面目で実直、そして静かな印象を受けました。くわえて、強いこだわりを持つ部分もある気がして。春草について詳しいことが書かれてある資料があまりなかったので、写真を見て感じたものを表現できればいいな、と」
 「日本近代美術の父」といわれた岡倉天心の没後100周年を記念し、彼と弟子たちの姿を描いた映画『天心』。平山浩行が演じる菱田春草は、天心(竹中直人)の弟子のひとり。西洋化の波が押し寄せる明治時代、日本の伝統美術の発展に努める天心の才能を信じ、ついて行く若き日本画家だ。
 「僕はお芝居、春草は日本画ですが、『こう思ったら最後までやる』という、仕事に対する考え方に共鳴しました。それに、天心のような人が上司だったら、面白いなと思いますね。彼はブレないし、実力もある。破天荒な生き方をしているのに、憎めないところがありますから」
師弟関係にある天心と春草だが、竹中と平山も、ドラマで上司と部下役で共演したことが縁で、プライベートでも非常に仲がよいとのこと。
 「映画のお話をいただいたとき『主演は竹中さんです』と聞いて、自分の役柄のことも詳しく聞かずに、出演を決めました(笑)。竹中さんが天心を演じられたからか、すごく春草の役にも感情移入できたし、安心してぶつかっていけた気がします」
栄養ドリンクのCMでもおなじみのさわやかな笑顔もすてきだが、春草のような静謐(せいひつ)な雰囲気も、とても似合う。
 「25歳でデビューして10年。あっという間でした。ひとつの仕事を、とにかく10年やってみようと思って始めて、気がついたら10年がたっていたという感じです。デビュー当時と、自分の中では何も変わっていません」
穏やかな話し方と心地よい声のトーン。これに癒されてしまう女性ファンは、きっと多いはず!
ひらやま・ひろゆき

’77年10月17日生まれ、岐阜県出身。’03年、ドラマ『高原へいらっしゃい』(TBS系)で俳優デビュー。これまでのおもな出演作に、映画『出口のない海』(’06年)、『それでも花は咲いていく』(’11年)などがある。放送中のドラマ『特捜最前線2013~7頭の警察犬~』(テレビ朝日系)に出演している。

映画『天心』

監督/松村克弥 MOVIXつくば、シネプレックス水戸ほか、茨城先行公開中。11月16日(土)~、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー©2013 映画「天心」製作委員会

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