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真っ赤なほっぺに、ぱっちりした目のかわいらしい男の子は、爆心地にいた。遺体、遺品はおろか、最期を目撃した者さえいなかった。渡辺さんはその初恋の人への思いを胸に、34年間、原爆の朗読劇を続けてきた。それも今年で最後になる――。6月24日の東京・日本橋劇場。朗読劇『夏の雲は忘れない ヒロシマ・ナガサキ一九四五年』が今年も幕を開けた。朗読劇の端緒は1985年、戦後40年という...

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