そんな彼女を苦しめたのはコンプレックスだけではない。おっとりとした口調からは想像できないほどの、赤貧時代を長らく過ごしてきたという。
「やっと昨年から、人並みの生活ができるようになりました(笑)。それまでアルバイトがメインだったんですけど、ちょこちょこお仕事も増えだして。でもオーディションや収録が急に入るとバイト先に迷惑がかかってしまうので、あまり入れなくて。とはいえ、芸能のお仕事だけで食べていけるほど稼げていたわけでもなくて……」
現場でもらったお弁当を持って帰ったり、コンビニで買った納豆で空腹をしのいだり。
「コスメも種類が選べないので大変でしたね。実は自分のグッズをメルカリで売って、生活の足しにしてたこともありますよ(笑)。
あと、すごい土砂降りの雨が降ってたことがあって。傘を買うためにATMに行ったんです。でも、傘を買うお金すら残ってなくて。さすがに絶望しちゃいましたね。ずっと泣いてました。あの時のことはずっと記憶に残ってます」