ーーそもそも歌いながら豆を飛ばすネタはどうやってできたんですか?
梅垣「最初は歌だけだったんですよ。でも誰も聞きやしませんから。それで演出家の喰始さんが『歌が歌えるし、シャンソンが好きだったらシャンソン歌いながら、なんかやってみたら』って。だから歌いながら何かネタをやるという形を作ったのはうち(ワハハ本舗)の喰始です。豆のネタも喰さんが『鼻に豆を詰めて飛ばすネタができるんじゃないの?』と言われたんですよ。最初、俺は『そんなに面白くないな』と思ったんだけど、やったらウケたもんだからやり始めたんです」
ーー最初は梅垣さんはピンと来てなかったんですね(笑)。過去にネタで大変だったことはありますか?
梅垣「『豆飛し』のネタは豆を左右の鼻の穴に4個ずつ入れて、それをいっぺんに飛ばすんですけど、豆が鼻の中に残ることもあるんです。鼻の中にも階段でいう踊り場みたいなところがあって、そこに豆が入っても呼吸はできるんですよ。1週間後ぐらいに出て来たこともあってネタじゃなくて、本当にグリーン豆が真っ白になってました。後は『徹子の部屋』(テレビ朝日)に出た時に徹子さんから『あなたは豆を飛ばす鼻のプロなんですから』ってよくわからないことを言われて。『小銭は鼻に何枚入りますか?』って。『そんなこと振ってくんのか』とびっくりしましたね(笑)」
ーー豆と比べて小銭はかなり大きいので大変だったんじゃないですか。
梅垣「最初に50円玉を入れて、次に10円玉と順番に入れると徹子さんが『素晴らしい。プロですね』って拍手してくれて。それで小銭を出してトークに入ろうと思ったら、1番奥の50円玉が入って取れないんですよ。だからしょうがないからそのままトークしてたんですけど、僕が笑うと50円は穴が開いてるからピーと音がするんですよ(笑)」
ーー駄菓子のフエガムみたいなことですね。
梅垣「その音に徹子さんが反応してくれなくて、何にも拾ってくれないんですよ。結局、最後まで鼻に50円が入ったままやって『今日はありがとうございました。ピー』ってなってました(笑)」
ーー今後やりたいことなどありますか?
梅垣「舞台は皆さん年をとるとやらなくなるじゃないですか。時間も労力もかかりますから。でも僕は舞台が好きなんで、ずっと続けて行きたいなと。後、豆も鼻から飛ばし続けます!」
【INFORMATION】
『梅ちゃんの新春シャンソンショー2021〜客席が恋しくて、冬〜』
大阪:松下IMPホール 1/9(土)開演18:00、1/10(日)開演14:00
東京:シアターサンモール 2/27(土)開演18:00、2/28(日)開演14:00
詳細はWAHAHA本舗:03-3406-4472
【PROFILE】
取材・文:インタビューマン山下
1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退。現在はインタビュアー・お笑いジャーナリスト