にしおかすみこ「個性も主体性もなく、周りに流された子供時代」
画像を見る 毎週木曜夜の『ザ・ベストテン』(TBS系)で久米宏さんと繰り広げる軽妙なトークが人気だった黒柳さん

 

■周りに流されていた子供時代

 

毎週、家族で楽しみにしていた『ザ・ベストテン』。まわりではシブがき隊や少年隊が人気だったが、とくに好きなアイドルがいるわけでもなかったとか。

 

「個性がないから主体性もなく、まわりに流されやすい子でした。友達の誰かが『○○のファン』って言ったら、『私も』って、下敷きにそのアイドルの雑誌の切り抜きを挟むくらい。みんなに合わせていくうちに、いろんなアイドルの記事を切り抜くハメになっちゃって」

 

初めて買ったCDも、適当に選んだものだったという。

 

「あんまりお金のない家だったので、父がローンを組んで高いステレオを買ってしまったときは、母がめちゃくちゃ怒って……。父はショボ〜ンとしていたんですが、せっかく買ったんだから、使いたいじゃないですか。電器屋さんがギルバート・オサリバン(ポップス歌手)のCDをつけてくれていたのですが、これじゃあないよねってCD店へ。棚を“ア行”から見て、最初のほうにあったアルフィーのCDを買いました」

 

アルバムのタイトルは忘れてしまったが、『星空のディスタンス』(’84年)が収録されていたという。

 

「聴いてみると、すごくカッコよくて。とくに高見沢(俊彦)さんがハイトーンボイスで歌う曲が好きで、それをよくマネして歌っていました。すると、うちで飼っていた犬が、決まって遠ぼえを始めるんです」

 

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