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「昨年の夏、胃が痛みだしまして。最初は空腹時にシクシク痛くて。食べれば治まるんです。20代で十二指腸潰瘍を患ったときと似た痛みだったので、『あ、また潰瘍だな』と浅い知識で勝手に決めて考えていたんですね」

 

そう苦笑いするのは女優・東ちづる(61)。昨年末に胃がんが発覚し、今年2月に手術。1週間と少しで仕事復帰を果たした。そんな彼女が悔いているのは、体調の異変を感じてから半年以上も医療機関への受診を先延ばしにしていたことだったという。

 

「コロナで医療従事者も大変な最中で『胃が痛いくらいでお手を煩わせるのはいかがなものか』と考えたり、院内感染するのではという恐怖もあったんですよね。医療機関は最大限の感染対策をしていると理解はしていましたが、要はおっくうだったのかな(苦笑)。 そもそもふだんから健康だし、めったに病院に行かなかったですからね」

 

その後、東は「コロナ禍で仕事も延期や中止。全てが自分の時間」のなか、「深酒しても支障ないし、ジムも閉館。全てが今までの生活とは変わってしまった状態のまま過ごしていた」という。

 

「昨年12月に瞬間的な激痛を感じるようになっていたんです。ある朝すごく調子が悪くて、外に出て歩こうとしたら5メートルくらいでフラフラしちゃって。自宅に戻ってもキッチンに立っていられなくて夫に『なんかつらいんだけど』と言ったら『顔が真っ白だよ』と。すぐに病院に連絡したら車いす出して待っていてくれて、即座に検査入院になったんです」

 

検査の結果、出血性の胃潰瘍で1週間入院することに――。

 

「先生は『このまま貧血が続くと命も危ない』と。そこから点滴だのなんだの、気づいたら胃カメラのんでて眠る薬から覚めたら手術が終わっていました。すでに黒色便は何度かあったんです。でも鮮血ではないし、腸ではないなと。胃が痛いんだから、多少は出血してこうなるんだろうくらいに考えていたんですね」

 

退院時、医師からは「生体検査の結果は99%良性でしょう」と言われ安堵していたという。

 

「2日後に電話がきて『なるべく早く病院にいらっしゃいませんか』と言われたんです。『あ、残りの1%だったんだ』と思って即座に夫に『初期の胃がんだと思う』と冷静に話したんです」

 

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