南果歩「今は自分のために生きる時間」渡辺謙との離婚で変わった価値観
画像を見る 3度目の結婚については、「『したい』とも『したくない』とも、何も考えていません」と語る南果歩

 

■子育て、読み聞かせ…すべてが今の自分の栄養に

 

そして今は“おひとりさま”を謳歌。3度目の結婚については、「『したい』とも『したくない』とも、何も考えていません」と続ける。

 

離婚という大きな節目の直後、友人たちの集まりをきっかけに、南にとって初めてのバンドを結成。アマチュアのコピーバンドとして、スタジオ練習やライブ披露など大人の本気遊びを楽しんだ。

 

息子の結婚という、うれしいニュースも。さらに、南と辻の子供である息子は、辻のもう一人の息子である“ハーフブラザー”と親交があり、フランスへ旅行に出かけた際には、息子夫婦とともに南自身もパリにある辻の自宅に招待され、食事をともにしたという。

 

「息子が『会うんだけど、どうかな?』と言うので。私もフランスにいるのに断るほうが不調法だと思い参加したのですが、息子にハーフブラザーがいて、兄弟のつながりがあることをうれしく感じました」

 

現在、南は息子夫婦と同居。干渉しすぎないよう、ほどよい距離感を楽しんでいるという。

 

「私の人生と息子の人生は別ですし、別の時代を生きている感覚ですね。私がサポートできることやアドバイスがあればするけれども、息子が無事に社会に出ていくまでが自分の役割だと思っています。とにかく、元気でいてくれることだけが私の願いですね」

 

息子がまだ小さかったころに大切にしてきたのが、絵本の読み聞かせをする時間だった。これが、たくさんの絵本に触れる機会ともなり、東日本大震災以降、東北や熊本地震の被災地、病気療養中の子供たちに向けたものなど、読み聞かせがライフワークに。自身初となる絵本の出版へとつながった。

 

「形式や場所を問わず、もっと自由に読める絵本を持っておきたいという思いがあり、自分で作ろうと思ったのが出版のきっかけです。息子が小学校高学年くらいのときに、『一生ぶんの だっこ』という言葉を思いついて、詩を書いておいたんです。子育ての間に感じた思いが込められています」

 

もともと表現することが得意で、女優としての幅広い活躍がそれを物語っている。だが、結婚する以前の20代や30代のころとは、考え方が違ってきているという。

 

「比べることはないですが、一人の時間ができたからといって、“戻った”というのは違うかなと。20代の体力はないですが、戻りたいとも思いません。今の年代だから見えてくるもの、できることがありますし、経験したことや生まれた感情は、すべて自分の栄養になると思っています」

 

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