■「演歌と若者の架け橋になりたい」
“冬の時代”とも言われる演歌界だが、徳永に諦める様子はない。
「歌手を辞めたいと思ったことは、一度もないんです。ありがたいことに10年活動するうちにファンの方が年々増えてきて、皆さんの反応をステージで見ていると僕も嬉しい気持ちになります。手拍子する姿や笑顔を見ると『やっぱり歌手っていいなぁ』って思います」
そして、様々なジャンルでの活動にもいずれ演歌に“還元”させたいという思いがあるようだ。
「昨年の音楽劇『歌妖曲~中川大志之丞変化~』で共演した中川大志さん(24)は『いいなぁ、トクちゃんの声』と、そして浅利陽介さん(35)も『やっぱトク、いいねぇ』と歌声を褒めてくださって。また『カムカムエヴリバディ』の撮影で歌を口ずさんでいたら、新川優愛さん(29)が喜んでくださいました。皆さん、こっちが逆に恥ずかしくなるくらい『いいなぁ、上手いなぁ』と言ってくれて(笑)。こういうことは演歌一本では経験できないことだなと思います。
それにお芝居にしろバラエティにしろ、色んな経験が何かしら歌に繋がるものだと思います。チャレンジの結果、歌の表現力が増すかもしれませんしね」
最後に徳永は“夢”を明かしてくれた。
「演歌歌手の枠にハマらないのは、僕の強みだと思います。実際、芝居やバラエティで知ってくれた方がキャンペーンにも遊びに来てくれるんです。いろんな角度から知ってくださるのは嬉しいことです。
デビューの時から『演歌と若者の架け橋になりたい』と思ってきました。演歌もいっぱいええ歌があるし、僕をきっかけにしてぜひ若者の皆さんにも聞いてほしい。それに、僕は死ぬまで歌い続けたいんです。そのためにも演歌歌手であることを軸にして、色んなチャレンジができたらいいなって思います。
でも、ジェットコースターに乗るロケはもう勘弁かな。高所恐怖症なので、叫びすぎて喉がカスカスになって、ディナーショーにもちょっと影響が出ましたからね(笑)」
枠組みに囚われない挑戦を続ける徳永。演歌界の“新時代”は徳永の進む先にあるのかもしれない――。