■野球、ダンスで酷使し続けた体は医師から「踊れても、あと5年」
昨年からは芸能事務所アクセシビューティーマネジメントに所属して、活躍の場を広げるDAIKIだが、近い将来、踊れなくなる可能性があるという。
19歳のときには腰部脊柱管狭窄症、3年前には頸部脊柱管狭窄症を発症した。どちらも脊髄が通る管が狭くなる病気で、しびれや痛みが出る。骨を広げる手術を受けたが、19歳のときには、続けていた野球を諦めた。3年前の手術後には、箸を持ちにくいなどの後遺症が残っている。
「人は誰でも老いていきますが、僕の場合は野球をしたあとにダンスをするなど常人以上に体を痛めつけてきましたからね。医師から『踊れても、あと5年』と。悔しいけど、どっかでわかっていたことだし。でも、ダンスは個性が大事で、その違いを生かせる可能性に満ちています。たとえば踊れなくても見せられるダンスだってあるだろうし。また、踊る以外にも俳優という引き出しもしっかりつくっておきたい。そして表現する以外にも、新しい夢も見えてきたので全力で残せるものを残していきたいです」
今のDAIKIの夢は、障害のある、なしにかかわらず「誰もが自分らしく生きる」ことだという。
「まずはバリアフリーなダンススタジオをつくって、その周辺に車いすのまま遊べる公園や、障害がある人が行き来できるカフェやアパレルショップなどの複合施設をつくりたいんですよね」
回り道をするほど器用ではないし、立ちはだかる壁は努力では越えられない。それでも真っすぐ前に進んでいく、壁にぶつかれば方向を変えて、ただ前に。宿命の星を背に、今日も力強く踊り続ける。