『じゃあつく』『ふてほど』『VIVANT』料理を担当したドラマ500本以上のはらゆうこさんが明かすドラマ飯の舞台裏から続く
「全体的におかずが茶色すぎるかな(笑)」と地雷発言を引き出した筑前煮。
ドラマや映画で使われる料理は、業界用語で“消え物”と呼ばれる。出番は一瞬で、文字どおり食べれば消えてなくなるけれど、存在感は役者並み。作った人の人生や、食べる人への思いを雄弁に語っている。そんな“隠れた名優”の生みの親に話を聞いた。
フードコーディネーターのはらゆうこさんは、10月期だけでも数多くのドラマを担当している。
『フェイクマミー』(TBS系)、『終活シェアハウス』(NHK)、『新東京水上警察』『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』『小さい頃は、神様がいて』(すべてフジテレビ系)など数え上げればキリがないほど。ジャンルも多岐にわたっている。
料理がテーマのラブコメディ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)では、“昭和の亭主関白男”を演じる竹内涼真の、調理シーンにおける細かいこだわりが光る。
「竹内さんは役づくりが本当に丁寧で、現場でも多くの提案をされます。主演の夏帆さんと竹内さんがどちらも左利きなので、味噌汁を置く位置を左側に変えたほうがよいのではと、お2人から提案があり、監督やプロデューサーと話し合って、自然に見える動きを優先していました。『六本木クラス』(テレビ朝日系)で初めてご一緒したときも、居酒屋での調理の段取りや裏設定まで細かく確認されていましたね」
画像ページ >【写真あり】『じゃあつく』の料理を作っている大人気フードコーディネーターのはらゆうこさん(他1枚)
