「ずっと死にたいと思ってた」音無美紀子 38歳で乳がん、仕事復帰後にうつ病…闘病支えた結婚50年夫・村井國夫の献身
画像を見る 音無さんは26歳のとき結婚。「結婚60周年のダイヤモンド婚を目指したいですね」

 

■「生きていれば子供たちの成長が見られるよ」

 

術後は乳がんのことを公表せずに、音無さんは仕事復帰することに。

 

「ドラマの本読みのときに俳優さんたちを見て気後れして。『みんな元気にやっているなか、私は病気をしていて。うまくできるのかな?』って。そしたら『こんにちは』って言う一言目も声が出てこなかったんです。監督も『音無さん、もっと大きい声出して』って言われて。その言葉で具合が悪くなってパニック障害の発作が起きたんです。そのまま家に帰ってきちゃって。そのドラマは降板しました」

 

それをきっかけに自身の女優人生が終わったと感じ、うつ病を発症したという。

 

「笑うことも口をきくこともできなくなって。全く眠れないし、子供を愛おしく思えない。いつも体がだるくて、なにも行動に移せないような感じで、ずっと死にたいと思ってました。

 

その当時は子供たちの親としても女優としてもダメだし、『自分がいちゃいけない』って思うようになったんです」

 

村井さんは、そんな音無さんを献身的に支えてくれた。

 

「私の背中をずっとさすり続けてくれたり、『生きていれば子供たちの成長が見られるよ。大人になっていく姿を見たいでしょ』って励ましてくれて。『子供のために、あと5年生きてみよう』、それがダメなら『あと3年』。最後は『あと1年生きてみよう……』って。その1年の間に『主婦業を僕が君から習う。区役所の手続きや学校のことなどを全部教えてくれ。そしたら君は逝っていいよ』って。今考えたら『1年でいいのか?』ってガックリくるけど(笑)、でも結果長生きしてます」

 

うつ病が回復するきっかけとなったのは、長女・麻友美さんの存在が大きかった。

 

「手術の傷を見られるのがいやで娘とお風呂に入ってなくて。でもここは乗り越えないと元気になれないし決心してお風呂に入ったんです。そしたら小学1年生の娘が、私の首から上しか見ないの。それを見たときに、『こんな小さな子が、気を使うことができるんだ』と感動して……。私がお風呂の中で泣いちゃったんですよ。そしたら娘が『ママは大丈夫だよ。おっぱいは生えてくるよ!』って。それで『この子のために生きなきゃ』と思いました」

 

当時を回想する音無さんの目には涙がにじんでいた。

 

2019年には村井さんが舞台公演中に、軽度の心筋梗塞で倒れ舞台を降板。コロナ禍でもあり、2人は家にいることが増えた。

 

「一緒にYouTubeチャンネルを始めたりとか、今とても夫婦仲がいいんですよ。夫婦で1年に1回ぐらいですけど歌のライブをやったりと、現役で2人でいられることが幸せ。こうなったら結婚60周年を祝うダイヤモンド婚を目指したいですね。10年後は村井さんは91歳ですが、生きてるんじゃないですか。私より長生きすると思いますよ(笑)」

 

(取材・文:インタビューマン山下)

 

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