USA TODAY
故ホイットニー・ヒューストンの娘ボビィ・クリスティーナ・ブラウンが26日に息を引き取った。検視が済み次第、亡き母の隣に埋葬されることになっている。まだ特定されていない死因もさることながら、2,000万ドルにも上るヒューストンが残した遺産の行方に注目が集まっている。
2014年、ボビィ・クリスティーナが21歳になったときに分割による相続が始まった。21歳で10%、25歳で25%、30歳になった時点で残り全額を受け取ることになっていたという。1993年に作成されたヒューストンの遺言には、ボビィ・クリスティーナが未婚かつ子どもがいない状態で30歳になる前に亡くなった場合、遺産はヒューストンの遺族(母親と二人の弟)に分配する旨が明記されている。元々は別れた夫ボビー・ブラウンが相続人に含まれていたが、2007年の離婚時に彼の名は消去された。
現在、ボビィ・クリスティーナへのDV疑惑で調査されているニック・ゴードンは、ヒューストンの手で我が子のように育てられた、いわば兄のような存在。ヒューストンの死後、ボビィ・クリスティーナはゴードンと大っぴらに恋人関係となり、婚約を発表するなどして眉を顰められていた。この頃から、ゴードンは彼女が相続する“義母”の遺産狙いだと噂されていた。
遺言書が残されている以上、相続はスムーズに進みそうに思えるが、残念ながらそうはいかないだろうと遺産問題のエキスパートである弁護士ジェリー・ライスマン氏は危惧しているという。USA TODAYによると、同氏は以下のようにコメントしている。
「皆が彼女のお金に手を伸ばそうとするでしょう。しかし、誰にでも手に入るというわけではありません。さらに、それは莫大な金額です。そして忘れないでいただきたいのが、今後も払われ続けるヒューストンの楽曲の著作権使用料です。遺産問題はそうそう決着は着かないでしょう」
ヒューストン家とブラウン家はずっと不仲な状態が続いているが、今年4月にはヒューストンの義姉パットとボビー・ブラウンが家庭裁判所で協議し、ボビィ・クリスティーナの資産を管理する選定後見人となっている。ブラウンはヒューストンの遺産を受け取ることはできないが、娘が既に相続した遺産については相続権を主張することができるというのだ。
ライスマン氏は、「恐らく複数の裁判が遺族により起こされることになるでしょう」と指摘している。