米カリフォルニア州は、ニューヨーク市に次ぐ大都市ロサンゼルスを擁しながらも新型コロナウイルスの感染者増加を比較的低水準に抑えている。ニューヨーク州よりも3日早く発令した厳しい外出禁止令が功を奏したと見られており、ギャヴィン・ニューサム知事の手腕が高く評価されている。
Fox Newsによると、ニューサム知事は15日、新型コロナウイルスの影響により生活苦に陥っている不法移民15万人に500ドル(約54,000円)の現金給付を行うと発表した。
州内には推定200万人以上の不法移民がいるが、不法移民は3月27日に議会で承認された連邦政府による2.2兆ドルの経済対策の対象から除外されている。この経済対策には週600ドルへの失業手当の引き上げや、ほぼすべての国民に対する現金給付などが盛り込まれている。
不法移民のほとんどは中南米から仕事を求めてやってくる。正式な手続きを経ずに入国しているため、常に強制送還される恐怖と隣り合わせ。しかし、彼らの多くは低賃金で建設業や製造業、小売りなどインフラを支える職種に就いており、税金も納めている。
Fox Newsは、ニューサム知事が「何千万人もの州民にとって欠くことのできない仕事に従事していながら、強制送還を恐れている人々に深く感謝しています」とコメントしたとも報じている。
知事は州政府から7,500万ドル、慈善団体から5,000万ドルの合わせて1億2,500万ドルの財源を確保。支援を受けるために個人情報を提出する必要はないという。