「入水自殺に備える」韓国“超学歴社会”に生きる若者の困難
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現代韓国の若者と聞いて何を思い浮かべますか? 日本では外交上の軋轢ばかり注目されますが、流行語大賞にも選ばれた『愛の不時着』など韓流ドラマで活躍する俳優たちや、米ビルボードで首位を獲得したBTSなど、華やかな世界での成功者が数多くいる印象も強いのではないでしょうか。

 

しかし、ごく一部のそうした上澄み以外の、市井の若者たちの実態は「非常にシビア」。2020年9月に『韓国の若者』(中公新書)を上梓した安宿緑氏は、そう喝破します。

 

安宿緑氏に、若者たちが抱える「生きづらさ」について、日韓の比較を交えて教えてもらいました。

 

■今の・人生は・終わった

 

「ワーキングプアや収入格差など、基本的に抱えているトピックは日本と同じですが、韓国の方がより深刻で根が深いのではないでしょうか。

 

『イ・セン・マン』『漢江の水温チェック』、これらは韓国の若者の間で流行したスラング。意味はそれぞれ、『今の・人生は・終わった(の、頭文字を取ったもの)』『入水自殺に備える』となります」

 

――日本の若者の間で最近流行ったネガティブな感情を表す言葉といえば「ぴえん」もありますが、温度差がありそうですね。

 

■旧帝大・早慶・MARCHレベル以下は全員負け組?

 

――韓国は日本以上の“超”学歴社会だと聞きますが、実情はどれほどなのでしょうか。

 

「日本でいうところの旧帝大・早慶レベルだけがエリート扱いで、MARCHクラスでギリギリまともな就職が狙えるといったところでしょうか。

 

日本以上に『エリート層』『一般層』の範疇が狭く、受験戦争・就活戦線が激化しています」

 

――韓国の大学進学率は現在約7割で、OECD加盟国のなかでも2008年以来トップを維持。日本の大学進学率が短大を合わせて6割を切っていることも踏まえると、進学率は非常に高いですね。

 

「いわゆるFラン大と呼ばれるようなブランド力皆無の大学も存在しますが、それでも行かないよりは“マシ”という風潮がありますね。日本のFラン大と比べると、学力レベルは高いと思います」

 

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