■皇室の結束示す新たなシンボルに
愛子さまの佳子さまへの私淑は、10年来続いていたようだ。2012年には、秋篠宮さまのお誕生日に際しての記者会見で、紀子さまはこんなエピソードを披露されている。
「年齢が上がられますにつれて、敬宮さまは、佳子とお話をされていることが多くなっているように思います。恐らく二人とも十代であり、そのような女の子同士のお話を楽しんでいるのではないかと思います」
お二人のご交流の一方で、天皇ご一家と秋篠宮ご一家の間に流れる“すき間風”が報じられることもあったーー。
「2012年から2019年まで、天皇陛下と上皇陛下、秋篠宮さまが月に1回のペースで、御所に集まる“頂上会談”が行われていました。
しかし御代替わり以降は開かれなくなり、その後に続くコロナ禍のため、天皇陛下と秋篠宮さまがコミュニケーションをとられる場が減ってしまわれたのです。さらに、天皇ご一家と秋篠宮ご一家の行事日程が重なることが増えており、このところ侍従職と皇嗣職の連携不足も指摘されていました」(前出・宮内庁関係者)
秋篠宮ご一家に対しては、眞子さんの結婚に伴う騒動や、悠仁さまの高校進学を巡って、国民からは厳しい声が上がった。一方で、天皇陛下と雅子さまも、コロナ禍のために国民と交流される機会がなくなってしまったことを悩まれていた。そんな状況で、愛子さまと佳子さまが令和になって初めての雅楽演奏会に臨まれることになったのだーー。
「お二人が手を取り合ってお出ましになることは、ご両家融和のシンボルとも言えます。
雅子さまも、愛子さまが今回のご公務に積極的に関わられていることを、とてもお喜びになっていると聞いております。
また、“史上最も優秀な内親王”とも言われる愛子さまと、笑みを常に絶やさずに存在感を増し続けている佳子さまが行動をともにされることは、令和の皇室への注目を高めることにつながります。愛子さまも今回の初鑑賞にあたって、そうした意味を理解されていることでしょう」(皇室ジャーナリスト)
名古屋大学大学院准教授の河西秀哉さんは、愛子さまと佳子さまが演奏会へ出席された意義についてこう語る。
「天皇家と秋篠宮家が一体となり皇室の結束を示すという点で、お二人が演奏会へ参加されたことは非常に素晴らしいことであると思います。そして、秋篠宮家が一丸となって天皇家を支えるという意味でも、評価されるべきイベントだったのではないでしょうか」
次世代を担う愛子さまと佳子さまは手を携えて、皇室の未来を切り開いていくーー。