2月23日、天皇陛下の63歳のお誕生日を祝う一般参賀が、令和となって初めて行われた。今回の一般参賀では、午前中に計3回、両陛下と愛子さま、秋篠宮ご夫妻、佳子さまが皇居・宮殿の長和殿のベランダにお立ちになり、東庭に集まった人々の祝意に手を振って祝意に応えられた。
新年一般参賀と同様、感染防止対策のため参賀は事前申込制で、抽選で参加者数を絞ることとなっていたが、この方式には懸念材料があった。
「新年一般参賀の際には、約9600人が当選したものの、当日皇居の中に入ったのは約7300人と、じつに4分の1ほどが欠席していたのです。
お誕生日の一般参賀でも、約6万1000人が申し込んだうち、当選したのは約4800人と、倍率は13倍近くになりました。昔からお誕生日一般参賀は“陛下の人気を図るバロメーター”として見る宮内庁関係者がいるほどで、『当日どれほどの国民が足を運ぶのか』と、心配する職員もおり、庁内には緊張感が漂っていました」(皇室ジャーナリスト)
しかし、23日の一般参賀では約3900人が参加、欠席者は5分の1以下に減り、宮内庁内の心配は杞憂となった。
「当選したうち8割以上が皇居まで足を運び参加したことで、宮内庁の職員たちもみな安堵しておりました。抽選して参加者数を絞るやり方は2度目ですし、実施された日の天気や気温という要素もあるので、厳密な分析はこれからの課題になると思います。
また、天皇ご一家と秋篠宮ご一家だけがお立ちになり、上皇ご夫妻やほかの皇族方は参加されない形ではありましたが、それでも数多くの人々がお祝いのために駆けつけたことには、皇室の皆さまも喜ばしくお感じになっておられると思います」(前出・宮内庁関係者)
コロナ禍で中止されていた園遊会の再開も決定し、皇室と国民が以前のように交流できるようになる春はもうすぐだ。