どんな装いでもエレガントさが感じられる皇族の女性方の素敵な着こなし。雅子さま、愛子さま、佳子さまの冬の装いについてファッション評論家の石原裕子さんに伺った。
「ご婚約時代、雅子さまは5種のコートを着こなされ、まるで20着のコートをお持ちになっている印象でした。特に白いコートは当時からエレガントにお召しになる印象で、スカーフ使いもお上手でした。ご成婚後のコートではループのボタン留めも好まれ、雅子さまのこだわりが感じられます。愛子さまは、そんな雅子さまらしい優しい風合いと色使いに、美智子さまのテイストを加味することで、上品さを演出されているように感じます。親子3世代の絆が表れていて、本当に素敵です」
■雅子さまはアウター使いがお上手
【’93年3月】
ご成婚前の雅子さま。淡いベージュのヨビスのコートをお召しになりお妃教育に。高いカラーからフロントにステッチが入り、襟元からシルクのスカーフが少しのぞいている
【’97年2月】
アクアスキュータムのネクタイとコートで英国を思わせる陛下に合わせ、雅子さまもブリティッシュ・グリーンのお召し物。お帽子のリボン、バッグをこげ茶に統一しエレガントな装い
【’98年3月】
カジュアルな印象の紫のダウンコートで長野冬季パラリンピックへ。襟も丸く、少しラフな雰囲気だが、ロングブーツ、エレガントな四角いバッグなどを黒にして引き締まった印象に
【’08年1月】
アシンメトリーなフロントでループのボタン留めにしているエレガントなロングコート。お帽子の淡いブラウンのリボン、ブラウンの手袋、ブーツで白いコートを美しくお召しに
【’24年1月】
「正倉院宝物を受け継ぐ」展へは、淡いピンクベージュのパンツスーツで。少し濃いめと淡いベージュのシフォンのストールは、片側が葉っぱ、もう片側が花の模様になっている
■愛子さまはふんわりと
【’19年3月】
水色のインナーにケープ、広がりのあるスカート。まさにお祖母さまの美智子さまがお好きなスタイルだ。オフホワイトは雅子さま好みのカラー。襟元とバッグにはポンポンを添えて
【’22年12月】
淡いベージュのジャケットに淡いピンクのスカートのセットアップ姿の愛子さま。雅子さまのスカーフと色をリンクされている。丸いショルダーバッグには愛子さまのお好きなファーが
【’23年11月】
雅子さまのストールに合わせられた、愛子さまの淡いピンクのセットアップ。花形の襟に四つ葉のブローチをお使いに。ジャケットのウエストのボウは美智子さまのお好きなデザイン
■佳子さまは自分らしく
【’24年1月】
「聴覚障害児を育てたお母さんをたたえる会」には、少し高いロール襟のロイヤルブルーのワンピースで出席された佳子さま。胸の下で取られたタックは、ミモレ丈のスカートをゆったりしたラインにしている。高いヒールに、髪もハーフアップで、落ち着いたロイヤルな装いもとてもお似合いだ。