■英国王に早期の訪日を望まれて…
そして陛下と雅子さまが来年、答礼のおもてなしを切望されているのは、イギリスのチャールズ国王とカミラ王妃だと、前出の宮内庁関係者は明かす。
「国賓としての往来は、もちろん国同士の利害関係も大きな要因となります。とはいっても、160年以上続く皇室と英王室の関係は特別なものがあります。
天皇陛下は即位後、エリザベス女王と英政府から招待を受けられましたが、コロナ禍のために女王の生前の訪英は実現しませんでした。しかしチャールズ国王は、がんが発覚し闘病中の身でありながらも、今年6月に陛下と雅子さまを国賓として迎え、最大の友情を示すもてなしで歓迎しました。
チャールズ国王も76歳と高齢とあって、両陛下も早期に日本へ招待されたいようにお見受けしています。政府や宮内庁内でも国王夫妻の来日について取りざたされていて、英王室の反応を待っている状況にあるのです」
じつは英国でも、チャールズ国王の来日実現への道筋が開けていたという見方もあるという。
「がん闘病中のチャールズ国王の体調が心配されていたものの、10月にオーストラリアとサモアへの歴訪を無事に終えたことから、来年も夫妻で海外を訪問されることが英国内では予想され、候補国が複数挙がっています。その中でも、英政府が安全保障や経済関係分野で日本との関係強化を強く進めていることから、チャールズ国王夫妻の訪日実現の優先度が高いともみられているのです」(前出・外務省関係者)
陛下と12歳年上のチャールズ国王との若いころからの友情も、訪問実現に向けて大きな原動力となるだろう。英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さんは、
「天皇皇后両陛下は、英国からご帰国前にバッキンガム宮殿でチャールズ国王夫妻にお別れの挨拶をされました。両陛下のお車を見送るチャールズ国王が、あまりにも悲しそうだったので、カミラ王妃が国王の腰をポンポンとたたいて慰められる場面もありました。
カミラ王妃も、雅子さまには親しい間柄で交わすチークキスでお別れをされていましたが、国王夫妻がどれだけ両陛下を大切に思われているのかが表れていたシーンだったと思います。
チャールズ国王は、晩餐会で日本の『ポケモン』を取り上げるウイットに富んだスピーチをされていました。国王夫妻の来日が実現した際に、天皇陛下がどのようなスピーチをなさるのか楽しみです」
まさに“友好イヤー”となる61歳の1年間。陛下と雅子さまは3大国際親善を華やかに彩られながら、英国王夫妻と涙の再会を果たされる――。
