■陛下が示された“相手を思いやる”大切さ
SNS上にも、《桜色のお召し物、とってもお似合いで素敵》《お姿がとても誇らしかった》といった絶賛の声が続々と上がっていた愛子さまの晩餐会デビュー。前出のつげさんはこう続ける。
「すごく印象的だったのは、椅子を引いてくれた人や通訳官にも丁寧に挨拶されていたご様子です。どんな人に対しても、欠かさずに敬意を示されていたのです。
天皇陛下は今年のお誕生日に際しての記者会見で、『愛子には、引き続き、感謝と思いやりの気持ちを持ちながら、皇室の一員として一つ一つの務めを大切に果たしていくことを願っています』と話されています。
陛下と雅子さまによるご家庭内での日常的な“教え”が、こうした愛子さまのお姿に根差されていると強く感じました」
23年前に愛子さまが誕生されて以降、適応障害と闘う雅子さまを守り、愛子さまに愛情を注がれてきた天皇陛下。だが、愛子さまの子育てに積極的な陛下に対し、逆風が吹いたこともあった。
「保守的な気風がある宮中で、当時皇太子だった天皇陛下が育児に参加されることに、『公務より家庭を優先している』と批判する宮内庁職員もいました。もちろん、男性の育児参加が求められる現在においては、そうした声はまったく的外れであったと言えます。
陛下は雅子さまと協力しながら、芸術や登山、生き物の世話……学校の勉強だけではないさまざまな事柄を、愛子さまに経験させたいと心がけられてきたのです」(前出・宮内庁関係者)
ご成婚から25周年の節目に当たる2018年、陛下は宮内記者会の質問に対する文書回答に、夫婦円満の秘訣として、
「相手を思いやり、相手の立場に立って物事を考えること、そして、お互いによく話し合い、また、大変な時にも、『笑い』を生活の中で忘れないように」
とつづられている。だがそれは雅子さまに対してだけではなく、誰に対しても同様になされていた。そして愛子さまにも、日々のお姿によりお手本を示されてきたのだ。
陛下の知人はこう明かす。
「陛下と雅子さまは、愛子さまに日常的にいろいろなことをお話しされているとうかがっています。国内外でのご公務、世界各国で起きている出来事、日本や世界の歴史や文化……御所の食堂で交わされる何げない家族の時間の中から、愛子さまは“会話の力”を育まれていったのだと思います。
さらに、おつとめに臨む両陛下の日々のなさりようをご覧になるなかで、愛子さまは想像力を育まれていったのでしょう。宮中晩餐会での落ち着いた愛子さまのお姿は、そのように感じさせるのに十分だったとも思います」
両陛下による“食堂の教え”によって、愛子さまの宮中晩餐会での輝かしいご活躍は、まさに必然だったのだ。
「ご一家と交流のある方にお話を伺うと、必ず皆さん、“会話が多いご家族”とおっしゃいます。両陛下は博識ですし、ご家族でも専門性が高いお話をされることも少なくないと拝察します。愛子さまが幅広い知識を身につけられているのも、当然のように思えます。
今回のルーラ大統領夫妻をお迎えするにあたっても、何日も前から、ブラジルに関するお話をご家族でなさっていたのでしょう。愛子さまはそうした会話の中から、晩餐会での話題も得られていたのかもしれません」(つげさん)
ご家庭が育んだ、博識さ、どんな人でも笑顔にさせる想像力……。そして愛子さまのほほ笑みは、咲き誇る満開の桜のように、美しく世界へ向けて輝きを放たれる。
画像ページ >【写真あり】ブラジルの下院議長と歓談される愛子さま。積極的に会話を展開されていたという(他7枚)
