「皇位が女系で継承されたことは一度もないんですね。ですから有識者会議の報告でもそうなっておりますけれども、皇統に属する男系男子に該当するものに限ることが適切とされています。政府としても私としても、この報告を尊重いたしております」
衆院選後の特別国会で初めてとなる2月27日の衆院予算委員会で、高市早苗首相はこう述べた。自民党の小林鷹之政調会長が皇室典範改正について“男系継承を前提とすべき”と述べたことを受けての答弁だった。
その一方で高市首相は、
「過去には男系の女性天皇がいらしたことは歴史的な事実です。過去の女性天皇を否定してしまうということは不敬に当たる」
とも発言したのだ。こうした一連の発言は、SNS上でもすぐさま大きな波紋を広げていく。
《「男系女子」がダメな合理的な理由って何なんだろう》
《皇位の安定を、皇后さまのご出産や子の性別という「運」に委ね続ける制度は、もはや限界》
《女性天皇はこれまでもいたのだから、愛子内親王にもその資格はあると思うのだが》
高支持率を背景に総選挙も大勝し、衆院の3分の2という圧倒的な議席数の力を得た高市政権。しかし、女性天皇を容認するようなスタンスをあらためて示した一方で、男系男子による皇位継承を強調した高市首相の発言に、反発や混乱の声がここまで広がるとは想定外だったようだ。
同日中に木原稔官房長官は記者会見で、首相の答弁は皇位継承のあり方ではなく、皇族の養子縁組を念頭に置いた発言だと釈明した。自民党関係者もこう嘆く。
「2022年1月に国会に提出された政府の有識者会議による報告書では、将来の皇位継承のあり方については示していません。メディアの記者からは同様の指摘がなされ、木原長官も高市総理の予算委での発言が、あくまで有識者会議の報告書を踏まえた立場だとして、火消しに追われたのです。
女性天皇を容認する声は世論調査でも高い結果が出ています。こうした状況で皇位継承のあり方について言及したと捉えられてしまったわけで、高市総理の発言は非常に不用意だったと思います」
