■昭和、平成、令和の皇室が受け継ぐ営み
特に平成、令和の皇室は、アジア諸国との親善に注力してきた。上皇ご夫妻は、平成初の外国訪問先として東南アジア3カ国をご歴訪。そして天皇陛下と雅子さまは、インドネシアが令和となって初めての公式訪問国となった。前出の宮内庁関係者はこう話す。
「天皇皇后両陛下はじめ皇族方の外国公式訪問は、時の政府の外交方針と、皇室側のお考えなどを反映しながら調整され、最終的に決められています。
戦後、昭和天皇はアジアの国々へのご訪問を悲願としましたが、実現できませんでした。上皇ご夫妻、そして両陛下は、そうした願いを踏襲し、アジアの国々へのお心配りを続けてきたのです」
ご自身の名前で戦争が始まり、そしてその幕引きを行わざるをえなかった昭和天皇。上皇さまと天皇陛下は、苦悩し悔恨されるそのお姿を間近でご覧になってきた。
「上皇ご夫妻は『慰霊の旅』で、戦争で失われたあらゆる犠牲者に祈りを捧げてきました。そして戦後生まれの両陛下は戦後80年を迎えた昨年、愛子さまも一部ご一緒に臨まれる形で、『記憶継承の旅』を行われています。
いずれも先の大戦へ対する“反省”という立場から、悲しく痛ましい歴史、平和の尊さを後世に受け継いでいく連続した営みを、平成、令和の皇室は実践されてきたといえます」(皇室担当記者)
そして平和を未来へと守っていく皇室の営みの一翼を、愛子さまが担われようとしている。天皇陛下は昨年のお誕生日に際しての記者会見で、
「私と雅子は戦後生まれで、戦争を体験していませんが、上皇上皇后両陛下の戦時中の御体験のお話など、平和を大切に思われるお気持ちについて、折に触れて伺う機会がありました。愛子も、両陛下から先の大戦についてお話を聞かせていただいております」
と述べられている。前出の宮内庁関係者は続ける。
「10年ほど前に上皇さまが『愛子天皇』の実現を望まれる発言をなさっていたという報道もありますが、“帝王教育”は天皇のおそばでしか受け継げないことがあるとお考えだからでしょう。昨今の愛子さまのご様子からは、上皇さま、天皇陛下へと受け継がれてきた“神髄”のようななさりようが脈々と息づいているようにも感じます」
