■〈B〉が多い人は無頓着タイプ
Bにチェックが多い人は、自分の健康状態に無関心な「無頓着タイプ」。
「食事制限なんて考慮せず、食べたいものを好きなだけ食べる、そのうえ運動不足で肥満だったり糖尿病だったりと自分の状態に無頓着です。若いころはそれでも健康に過ごせることもありますが、中高年以降は悪い生活習慣が蓄積されて重病への道を進むことに」
たとえば、糖尿病や高血圧や脂質異常症などは食生活などの生活習慣由来の場合が多く、これが動脈硬化、脳・心疾患、認知症などの原因となる。
さらに、「最近の研究では糖尿病の人はがんになりやすいことが判明しました。人間の正常細胞は糖をとらなくても生きていけますが、がん細胞は糖がないと生きていけない。だから糖尿病の人のがん率が高いのです」。
ところが「無頓着タイプ」の人は健診にも関心がないため、初期段階で病気を発見する機会を失ってしまうことにも。
「早めに気づいて対処すれば軽症で済むのに、病気に関心のないまま放置しておくから、残念なことに重病になってしまい、後悔することになるのです」
■〈C〉が多い人は自己判断タイプ
最後はCの「自己判断タイプ」。
「症状があることに気づいていてもほっておいたり、勝手に通院を中断したり、適正なお薬まで自己判断でやめてしまったり、自分の健康状態を過信して、『私は病気にならない』と信じきった結果、重病になってしまうタイプです」
若いころから健康が自慢だったり、病気になりにくかったことで過信する人たちだ。
「車と同じで私たちの体も年齢に応じて点検や対応を変える必要があります。そこを無視し続けると、症状が出たときはすでに『重病になっていた』となりかねません」
一方で、医師の診断に納得せずに次々と病院を訪れるドクターショッピングに走る傾向も。
「なかには先生の話をよく聞かずに、自己判断で同じ検査や治療を繰り返し受ける場合も。じっくり医師の話に耳を傾ける姿勢を持っていただかないと、いつまでも症状が好転することはないでしょう」
いずれの場合も、最終的に健康面で悪影響を受けるのは自分自身。自分の体と健康は自分が責任を持ち、正しく医療と向き合う姿勢を身につけよう。
「コロナ禍の今だからこそ、なおさら生活習慣を是正し、重症化リスクを減らすよう努力すべき」と前川先生は警鐘をならす。