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電気代の高騰が止まらないなか、暑さと湿気でエアコンに頼らざるをえない季節がやってくる。はたしてどう使えば電気代は節約できるのか。今のうちに確認しようーー!

 

「ジメジメした梅雨が間近に迫り、冷房を使う機会が増えていますが、気になるのは電気料金。原油価格の高騰のあおりを受けて昨年9月から徐々に値上がっています。5月には、東京電力の平均モデルの電気料金が、昨年同月より約24%増、約1700円も高くなり、過去5年で最高水準となりました。先行き不透明なウクライナ情勢によって、燃料費はまだ高騰傾向にありますから、当面は電気代の値下げはないでしょう」

 

こう語るのは、家電ライターの藤山哲人さんだ。

 

たしかに毎月の電気料金引き落とし額を見ても、使い方に大きな違いがないのに、上がる一方。

 

「冬に次いで、夏は電気を使う季節。当たり前だと思っていた“家電の常識”が、じつは逆効果ということもありますので、いまのうちに正しい節電方法を知っておきましょう」

 

そこで、クイズ形式で夏場の電気代の半分超を占めるエアコンの正しい節電方法を勉強していこう。

 

【Q1】冷房の風向きは「水平」と「下方向」どちらが電気代を節約できる?

答え:水平。設定温度を1度上げれば、年間820円得。

 

「お風呂を温めたとき、上部は熱いのに、底は冷たかったという経験は、誰でもあるはず。それを空気にも当てはめることができます。冷たい空気は重いので、下に落ちてきます。逆に暖かい空気は軽いので上に。つまり、部屋全体を冷やすためには、部屋上部に風を送り、シャワーのように冷気を落とすことがポイント。風向きを下にすると、足元ばかり冷えます。反対に、冬場の暖房の場合は風向きは下が○」(藤山さん・以下同)。

 

ちなみに『家庭の省エネ徹底ガイド』(資源エネルギー庁)によると、冷房の設定を27度から28度に上げると、年間820円の節約に(1日9時間使用)。

 

【Q2】電気代を節約するため、冷房ではなく除湿(ドライ)を使用するのは(古いエアコンの場合)〇 or ×?

答え:×。除湿のほうが冷房より1時間あたり3.9円高い。

 

「昔(おもに’12年製以前のモデル)の機種で圧倒的に多かったのは、『再熱除湿』という方式。冷房で空気を除湿し、除湿した冷たい空気を暖めて送風するため、弱冷房にしたほうが安くなります」

 

東京電力の’02年の調査によると、設定温度24度の1時間あたりのコストは、冷房が11円に対し、再熱除湿の除湿が14.9円だった。

 

「最新式エアコンの除湿は、弱冷房運転と大差ありません」

 

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