冷めた「パンケーキ」レンチンすると老化物質が発生!「あたため厳禁」料理10
画像を見る (写真:Ryozo/PIXTA)

 

■最も避けたいメニューは「フライドポテト」

 

「ポテト自体油で揚げているうえに、油が多い食品を電子レンジで温めると、油が劣化してトランス脂肪酸が増加するという報告もあります。トランス脂肪酸を過剰に摂取してしまうと、悪玉コレステロールが増えて、心臓疾患のリスクが高まるという研究もあります。

 

中高年以降はなるべく食べないようにしましょう」(望月さん、以下同)

 

そこで、望月さんに中高年以降は避けたほうがいい、電子レンジの再加熱NG料理に順位をつけてもらった。

 

冷めた「パンケーキ」レンチンすると老化物質が発生!「あたため厳禁」料理10
画像を見る 【ランキングあり】「レンチン」でAGEなどが増える料理ワースト10

 

2位以降は、鶏もものから揚げ、トンカツ(ロース)などタンパク質が豊富な肉の揚げ物が上位を占める。

 

「晩酌に鶏のから揚げを食べる人は多いと思いますが、再加熱したものはNGです。皮に油が多いので酸化しやすいのと、鶏肉は高タンパクなので、AGEが発生する条件が整っています」

 

3位のトンカツは、肉にAGE、トランス脂肪酸が多く、血中の悪玉コレステロールが増えてしまう。

 

「5位のチキンナゲットは同じ鶏でも、使用するむね肉はから揚げに使うもも肉より脂質が少ないので、鶏のから揚げよりも順位は低くなります。

 

また、煮込みでもNGメニューはあり、豚バラ肉の角煮は、肉の脂身が酸化するとこれも悪玉コレステロールのもとになります。

 

鮭はDHA、EPAといった体にいい不飽和脂肪酸が豊富なので、生の刺身ならAGEはほとんどありませんが、鮭フライにすると6倍以上一気に増えます。また、DHA、EPAは熱に弱く、加熱すると減少することがわかっています。栄養分がなくなってしまうのは食べ方としてもったいないですね。

 

そして、揚げ物の衣には小麦粉とパン粉を使うことが多いですが、小麦粉はタンパク質が多く、パン粉は糖質の量が多い。どちらもAGEを増やします」

 

意外なのは、9位イワシの干物。高塩分のため、細胞が老化しやすくなる。

 

ほかにも、みりんやしょうゆなど糖質が多い調味料を使うと、魚介類のタンパク質と結びつき、より多くのAGEが発生するという。

 

さらに、肉や魚を焼いたときにつく「焦げ目」は大敵なので、もともとAGEが多い焼き鳥や焼き肉などは、再加熱は不可。

 

そしてスイーツで大人気のパンケーキも、小麦粉を練って、卵や牛乳、砂糖を加えて焼くので、きつね色の焦げ目はAGEになる。

 

しかし、電子レンジで加熱してもよい食材もある。生野菜だ。

 

「たとえば、ゆでると水溶性ビタミンが流れ出てしまうので、ブロッコリーやカリフラワー、ほうれん草など葉物野菜は、電子レンジでの加熱がよいといわれています。食材によっては電子レンジでの調理がいいケースもあるんですよ」

 

忙しい主婦にとって電子レンジなしの生活はありえない。よい面、悪い面をしっかりと理解しながら健康に役立てていこう。

【関連画像】

関連カテゴリー: