■正しい詰め替え方法 ポイントは「ポンプの中まで洗浄」「乾燥」
具体的には、どのようなことに気をつけて詰め替えればよいのだろうか。
「手洗い石けん液をそのまま継ぎ足さず、詰め替える前に、都度容器を洗うこと。これは、手洗い石けん液を衛生的に使用する上で重要です。洗った後にしっかり乾燥させると、菌の混入のリスクをより低減することができます」
同じく家庭用ハンドソープメーカーの花王の担当者も、詰め替えについて以下のように回答している。
「清潔に使うために、詰め替え時は毎回ボトルの中とポンプ部分を水道水で洗い、どちらもよく乾かしてください。本体だけでなく、ポンプ部分もしっかり洗うことが大切です。ポンプは水道水で洗ったら逆さまにしてヘッドを押し、エアタンク内の液をすべて出し切ってから乾燥させるようにしましょう。また、同じ商品でも異なった製造番号のものが混ざり合うと品質を損なう事があるため、使い切る前の継ぎ足しはしないでください」(花王担当者)
ハンドソープの汚染を防ぐための詰め替え作業は、少々手間がかかる。そのため、不特定多数の人が利用する場所では“詰め替えそのものをしない”場合も多いのだという。
「医療施設では、ディスポーザブル容器(使い捨て式の容器)がよく使われています。詰め替えによる汚染リスクを減らすだけでなく、作業効率も向上させることができるためです。
ディスポーサブル容器の他に、衛生的に使用するための方法として、ノータッチ式で吐出できるタイプのディスペンサーが使われることもあります。これは、容器に触れることによる汚染リスクを下げることができてより衛生的です」(サラヤ バイオケミカル研究所 以下同)
また、同社の担当者は原液タイプの液体ハンドソープを泡で吐出するタイプの容器で使うために水で薄めて使用するなどについても「やめてほしい使い方」だと指摘する。