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(写真・神奈川新聞社)

鎌倉市長谷の高徳院は22日、半世紀ぶりに実施した国宝・鎌倉大仏(阿弥陀(あみだ)如来坐像)の大規模調査の結果を公表した。緊急措置が必要な進行性のさびの広がりはなく、“健康状態”は良好だった。

佐藤孝雄住職は「良好な状態が維持され安心した」とする一方、ガムの付着が内外に130カ所以上確認されたことを受け、「内部に入ってご本尊に触れられる現在の拝観が続けられるかは、人々の良心と知恵にかかっている」と話した。

調査を担当した東京文化財研究所の森井順之主任研究員は「健全な状態と言える。緊急に保存修理を行う必要はない」と説明。懸念されていた進行性のさびは大仏の背中周辺に数カ所点在しているが、微量で広がりは確認されなかった。付着していたガムはメスで表面を削り取り、溶剤で拭き取って除去。左右のほおや鼻、目の周りに金の成分がまだらに残っていることも判明した。

同研究所は、大仏と台座の間にあるステンレス板による免震装置の調査を続けるとともに、今回得られたデータを整理してより詳細な結果を学会などで発表する予定。この日は保存修理工事と調査の終了を祝し、法要も行われた。